カナル・イスタンブルのルート、決定
2018年01月09日付 Hurriyet 紙


カナル・イスタンブルの、10万分の1スケールのルート・建設候補地のプランが決定した。最新のプランによれば、カナル(運河)・イスタンブルは、アヴジュラル、キュチュクチェクメジェ、バシャクシェヒル、アルナヴトキョイを通り、45.2㎞の長さになる予定だ。

サバフ紙のエルハン・オズチュルク氏の報道によると、エルドアン大統領がプロジェクトの詳細を発表する予定で、カナル・イスタンブルの入札プロセスも開始された。用意された5つの選択肢から選ばれたカナル・イスタンブルのルートは公式決定された。そしてボーリング調査として最初の掘削が行われた。

■建設発生土で3つの群島

プロジェクトで発生する掘削後の土で、マルマラ海に3つ群島をつくることが計画されている。1つ目は186ヘクタール、2つ目は155ヘクタール、3つ目は104ヘクタールの敷地となる予定だ。発生土の残りは、黒海沿岸の埋立て、およびテルコス湖がある地域へ新たな岸を建設するために使用される。

■4県で45.2㎞

カナル・イスタンブルのルートは、マルマラ海をキュチュクチェクメジェ湖から隔てる地峡から始まる。アルトゥンシェヒル街区とシャーヒンテペ街区を通ってサズルデレ・ダムの水域沿いに続くカナル・イスタンブルは、テルコス街区・ドゥルス街区の近辺でテルコス湖の東から黒海に至る予定だ。計画区域は、アルナヴトキョイ(28.6㎞)、キュチュクチェクメジェ(7㎞)、バシャクシェヒル(6.5㎞)、アブジュラル(3.1㎞)の区境内だ。

■コストは650億トルコリラ

プロジェクトは、650億トルコリラの資金で実現される予定だ。建設段階で6000人、開業段階で1500人が働くと見られている。カナルの深さ次第では約15億㎥の建設土が発生されると予想されている。海域と海底の浚渫によっても1億1500万㎥の掘削物が発生すると推測されている。

■流通センター

プロジェクトの一環でマルマラ海と黒海の両方にコンテナ貨物港が建設される予定だ。黒海に造られる港は4.8㎞の長さとなる。1500ヘクタールの敷地に流通センターが建造される予定だ。第3空港と鉄道で結節を図る。キュチュクチェクメジェ湖に200隻、サズルデレに860隻の小型船が収容できるヨットハーバーが造られる。

■動物の橋

カナル・イスタンブルに架かる予定の6つの橋によって陸路と鉄道の交通を確保することになっている。野生動物の往来のために、さらに6つの橋が造られる予定だ。橋の他にもカナル内には緊急用の埠頭が設置される。防波堤、灯台、黒海とマルマラ海に待合スペースが建設される予定だ。

■100年の耐久性

水平工事が続くルート建設は5年で完成すると見込まれている。プロジェクト完了時には350載貨重量トン相当の船舶の通行にも可能となる。経済的な耐久性は100年となる予定だ。

環境都市整備省はカナル・イスタンブルの環境影響評価レポートを作成した。計画には、緑地、都市商業区域、保護区域が盛り込まれた。建設制限も行われる予定だ。保護区域、社会インフラ区域、災害危険区域、水道・下水道・排水システム、健康、観光、交通、幹線道路、鉄道、海路、空路といった区域も組み込まれている。

■公営計画

ルートの内、12㎞はサズルデレ、8㎞はキュチュクチェクメジェ湖を通る。1㎞の区域は森林だ。残った23㎡の敷地は公営化される予定だ。プロジェクトによって最も影響が出る地域は3万5000人が住むシャーヒンテペだ。

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( 翻訳者:金戸 渉 )
( 記事ID:44125 )