文化観光庁の2019年の構想「日本におけるトルコ年」トプカプ宮殿展ほか
2018年11月19日付 Cumhuriyet紙


メフメト・ヌリ・エルソイ文化観光大臣は、アメリカのオハイオ・ボウリング・グリーン・ステート大学に所蔵されているモザイク画「ゼウグマのロマ(ジプシー)の少女」の断片が11月末に故郷であるガーズィアンテプに帰還する予定であることを明らかにした。

エルソイ文化観光相は、病気や障がいなどを抱え外出困難な人々や、刑務所、病院、老人ホームや児童養護施設に入所している人々のため移動図書館53台を巡回させると述べた。また、大臣は文化・観光局が国会計画・予算委員会で行った2019年予算に関するプレゼンテーションで次のように語った。

・12か月間発掘可能に:2018年には、考古学に関する578件の発掘と調査が行われた。閣議決定により開始された153件の発掘は現在も続いている。文化的な価値だけでなく観光の側面からも発掘が重要である地域では、気象条件を考慮しつつ、発掘活動を12か月に延長することを目指している。

・大学との連携:来期から大学との連携を強化する。特に発掘分野にかかわる学生たちに考古学-美術史といった分野の授業を実習の形で受講させ、彼らが将来、就業モデルとなるよう支援する。

・2019年は「ギョベクリテペの年」:2018年にユネスコ世界遺産リストに登録された、世界最古の神殿と言われる「ギョベクリテペ」が一般に公開された。2019年も「ギョベクリテペの年」としてPRしたい。2018年に国内から7か所が「世界遺産暫定リスト」に新たに加わり、国内の登録件数は77件になった。2019年にボル・ムドゥルヌ歴史的アヒー都市やマラティヤ・アスランテペ遺跡が世界遺産リストへ登録されるよう働きかけを続けている。
中でも最も重要なのは、「2018年トロイアの年」に完成・公開された「チャナッカレ・トロイア博物館」である。2019年には、新たに13の博物館/美術館と22の遺跡が公開される予定だ。

・目標は3,000万人:2018年の最初の9か月での博物館/美術館来場者数の合計は2,190万人だった。2019年にはこれが3,000万人に達すると見込んでいる。

・トプカプ宮殿の所蔵品が日本に:来年は「日本におけるトルコ年」を迎える。それを記念し、東京と京都でトプカプ宮殿が所蔵するオスマン朝とイスタンブルに関連する至宝を集めた展覧会を盛大に行う。

・トルコ映画はヨーロッパでトップクラス:トルコでは邦画の観客動員率が56%を超え、これはヨーロッパでもトップクラスだ。トルコのテレビドラマ・映画は150以上の国に輸出され、この部門でアメリカに次いで世界第2位に浮上し、その輸出額は3億5,000万ドルを上回った。

・映画博物館を設立:イスティクラル通りのアトラス・パサージュにトルコ映画博物館を作り、トルコ映画に関連する視聴覚資料や機材、映画、書籍、掲載記事といったアーカイブを集めて一般公開する。この施設には図書室や宴会場を併設する予定だ。

・インフルエンサーと連携:ソーシャルメディアでの影響力が高く世界的に知られる人々と連携し、全てのデジタル/ソーシャルチャンネルでのインプレッション・マネジメントを積極的に仕掛けていく。

・カッパドキア史跡局を設立:カッパドキアで増加している違法建築物を取り締まり、地域の豊かな自然を守るため「チャナッカレ戦争ゲリボル史跡局」のような「史跡局」を設立する。特にカッパドキアでは関連各省の権限や責任範囲が重なってしまっている。それらを統合し官僚政治を減らすため史跡局の設立に向けた手続きが間もなく完了する。近いうちに国会で審議され法整備されるだろう。

・大型客船に9億4,300万トルコリラ:競争力を維持する目的で旅行代理店に航空と大型客船分野の助成を行うため、2019年に9億4,300万リラを確保する。

・7割をトルコ人作家の作品に:世界的に著名な古典作品を高い水準で上演しつつ、トルコ戯曲をさらに重視し、「新作トルコオペラ」制作への取り組みを加速させていく。
国立劇場で上演される作品の70%をトルコ人作家の作品とすることを目標とする。現在までに上演された34作品のうち26作品がトルコ戯曲だった。シーズンの終わりまでに観客数を200万に伸ばすことを目指している。

・Haremeyn-i Şerifeyn(メッカ・メディナ)の回顧:第一次世界大戦中のメッカとメディナ(マディーナ)の占領と、ファフレッティン・パシャをはじめとしたトルコ軍による伝説的防衛から100周年を記念してHaremeyn-i Şerifeynを回顧するイベントが計画されている。

■文化観光庁の予算委員会で「ワクフ」議論

トルコ大国民議会計画予算委員会での文化観光庁による説明の際、公正発展党(AKP)と共和人民党(CHP)の議員たちの間でワクフ総局が行った修復作業を巡り議論が勃発した。メフメト・ヌリ・エルソイ大臣によるプレゼンテーションの最中、共和人民党所属のオメル・フェトヒ・ギュレル議員が「彼らは修復を行っていない。むしろ歴史的な遺産を破壊している。10年かけて修復できなかった」と発言すると、公正発展党の議員たちはブーイングを行った。共和人民党のアリ・オズトゥンチ議員の「聞いて下さい」という言葉に対し公正発展党のサーリフ・ジョラ議員が「何を聞けというのか」と反論すると議論はエスカレートした。

・「ゼウグマのロマ(ジプシー)の少女」が帰還:アメリカのオハイオ・ボウリング・グリーン・ステート大学に所蔵されているモザイク画「ゼウグマのロマ(ジプシー)の少女」の断片が11月末に故郷であるガーズィアンテプに戻される。

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(翻訳者:篁 日向子)
(記事ID:45797)