エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダム2回目の貯水が近づく:関連各国の動き(4)
2021年06月13日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダムがもたらすエジプト農業への壊滅的な被害... 一方スーダンのハムドゥーク首相は法的拘束力のある合意に固執する

【カイロ:本紙】

≪アラブ連盟の委員会≫

アラブ連盟のフッサーム・ザキー事務局次長は、「アラブ連盟加盟国のヨルダン、サウジアラビア、モロッコ、イラクからなる委員会が、ルネッサンスダム問題においてエジプト・スーダン両国を支援するため、国連とコンタクトを取っている」と述べた。

同氏はテレビ放送の発表の中で、「ルネッサンスダム(エチオピア)に類似した様々な危機の中で支援を得ることは、アラブ諸国からであれ、エジプト及びスーダンと良好な関係で結ばれている他の国々からであれ、評価されるべき重要なことである」と付言した。

同氏は「エチオピアは強硬姿勢を変えず、危機をめぐる諸事情は関心の埒外にある」と指摘した。また加えて、「アラブ、アメリカ、ヨーロッパの立場はエチオピアと固く結びついている。なぜならエチオピアは地理的優位性を有しており、実利的な観点からその土地にルネサンスダムを建設することで新たな既成事実が作り出される可能性があるからだ」と述べた。

≪支援の活用≫

ザキー氏は、「国際社会の様々な当事者から支援を得ることで、エジプト・スーダン両国の立場を損われることはない」と強調した。また、「支援を完遂させ、その支援が影響力のあるアフリカ各国へ向かうことは、エチオピアの立場を孤立させ、同国に計画の見直しを促すものだ」と述べた。

また同氏はエジプト、スーダンの両国の立場のためにこの支援を政治的に活用することの重要性を強調し、「ヨルダン、サウジアラビア、モロッコ、イラクからなる委員会は、アラブ連盟単位で国連とコンタクトを取ることを委任された」と指摘した。

同氏は、このことは、アラブの総意で委任されたアラブ連盟の代表者の指揮監督、および(同委員会への)連盟のモニタリングに集約されると明らかにした。

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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:51205 )