エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダム2回目の貯水が近づく:関連各国の動き(3)
2021年06月13日付 al-Quds al-Arabi 紙

■エジプト:大エチオピア・ルネッサンスダムがもたらすエジプト農業への壊滅的な被害.. 一方スーダンのハムドゥーク首相は法的拘束力のある合意に固執する

【カイロ:本紙】

≪解決策の評価≫

へギ氏は続けて以下のように述べた。「同研究は水不足の解消を目的とした複数の解決策の有効性を評価する。解決策の中には、アスワン・ハイ・ダム(エジプト)の貯水利用、水資源の再利用、灌漑方法・地下水の開発が含まれる。」

そして同氏は以下のように締め括った。「エジプトはこの危機を乗り越えるだろう。しかし、水資源およびその他の環境をめぐる差し迫った危機を目前にし、自国をより脆弱化させうる計り知れない代償を払うことになる。目先の利益を渇望する投資家たち、また他にいくらでも代替手段のあるエネルギー生産を我が国唯一でかけがえのない河川で行おうとするこの計画の背後にいる者たちこそが、この災難に対しあらゆる責任を負うべきである。この災難はエジプトだけではなくあらゆる地域に降りかかり得、それゆえ彼らの責任は文明の揺り籠であり人類全体の遺産でもある河川の破壊だけに留まらない。」

そうした中で明日(15日)、異例とも言えるアラブ諸国の外相級会議がカタールで開催される。その一方で同アラブ連盟加盟国のヨルダン、サウジアラビア、モロッコ、イラクからなる委員会は、ルネッサンスダム問題においてエジプト・スーダン両国を支援するため、ニューヨークにある国連とのコンタクトを取り始めた。このことは、エジプトが国連安全保障理事会に対しダムがもたらす危機の規模を説明し、エチオピアの強硬で一方的な態度に同国が反対していることを表明するのと同時平行に行われた。

同会議は、火曜日(15日)にドーハで開催されるアラブ諸国の外相級会合に合わせて行われる。この会議はエジプト、スーダン両国の要請を受けてのものである。

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( 翻訳者:吉岡珠実 )
( 記事ID:51204 )