コネクテッドカー:自動運転車は交通問題も解決する―ボアズィチ大研究者のイスタンブル交通渋滞解決プロジェクト
2020年12月07日付 その他 紙


ボアズィチ大学から交通渋滞の解決策の研究が登場した・・・

ボアズィチ大学建築工学部教員で博士助手のウルグン・ギョカシャル氏は、自動運転装置と共に交通統制をおこないながら、交通の混雑に対しての解決策となるような、あるシステムを開発した。5GそしてV2Xといったコネクションのテクノロジーを使用した無人運転コネクテッドカーは、何らかの事故がおこった場合にはそれぞれから情報を得ることができて、交通ルートを時間のロスを最短の形で変えることができる。とりわけ、システムが一つの地域にて適用されるためにはインフラを造り上げたり、もしくは莫大な費用の投資の必要はないのである。


無人コネクテッドカーが、将来において私たちの必要不可欠な一部となるであるであろうということを強調した博士助手ウルグン・ギョカシャル氏によれば、無人運転車両への移行というのは、いきなり現実になるものではない。「移行期間には、交通においては運転手のいる、または運転手のいない車両が併存することになるでしょう。このためにイスタンブルのような交通渋滞が激しい町においては、この車両が交通にどのように影響をあたるのかということを見出すこと、そして一つの秩序のもとで交通システムの中に位置を占めるようにすることが非常に重要です。また通常、車両を使用することのできない人々もまた、自動運転車によって旅行をすることができるようになるでしょう。例えば、運転免許を保有していない人も、この車両を使用することができるのです。このため、交通において車両の数が増えることは問題となりえます。」

■解決策は交通マネージメントで

ウルグン・ギョカシャル博士助手によれば、この問題の解決策は、無人運転のコネクテッドカーを使用しながらの交通管理システムから生まれるという。「この各車両は、それぞれに対して、活動の自由、更には安全な旅行経験といった個人的に受ける恩恵と同時に、交通網における交通の諸条件が改善された状態で使用されることにより、更に、集団的な利益もまたもたらすことができる。この理由によって交通マネージメントにおいて位置を占めなければなりません。」

自動運転車両の一種である無人運転コネクテッドカーはそれぞれ異なる車両と連絡を取り合えるようになる。V2X(Vehicle to everything)つまりは、交通においてそのほかの車両からまたインフラからも情報をえることをもたらすテクノロジーを使用する無人運転コネクテッドカーは、得た情報を合成しながら活動をすることができます。「無人運転コネクテッドカーは、とりわけ5GそしてV2Xといったネットワークテクノロジーを使用します。V2Xのおかげで、車両の速度もしくは旅行のプロセスをその他の車両から得た情報に基づいて改善させるのです。例えば、あなたの旅路において交通渋滞が存在した場合、もしくは事故が起こった場合には車両ルートをこの情報に基づいて構築しながら、あなたは時間のロスを最小限にした活動をすることができるのです。とりわけ、いかなる人的コントロールの必要もありません。自分自身でコントロールをすることのできるシステムなのです。」

■事故ののちにできる長い車両列は減少する

2018年にスタートしてボアズィチ大学科学調査財団(BAP)によって支援がなされた数多くのディシプリンをもつプロジェクトにおいては、無人運転コネクテッドカーは各道とともに、交通においてどのような改善をえるだろうかということを提示したギョカシャル氏は、この事業を以下のように説明している。「現実のものと合成データを使用しながら似通った状況において、途切れない複合した交通の流れの諸条件において、各車両に対してどのような種類の指令をもたらしながら、交通を改善させることができるのだろうか、と調査を行いました。そして私たちが見たのは、テストをおこなったマネージメント方法と、無人運転コネクテッドカーを繋げてみたところ、交通渋滞の結果をもたらす長い車両列が減少しているのです。また、その地域における平均的な速度そして流れの値をさらに安定して信頼のできる状態にもたらすことができます。」

■「実用化の準備ができているシステム」

ギョカシャル氏そしてメンバーのプロジェクトは、2020年11月以来、科学・技術調査支援プログラム(1001)の構造においてTÜBİTAKによっても支援がおこなわれる権利を獲得した。
世界においては更に以前に適用されたことのないシステムを発展させたために、特許申請もおこなったと伝えたウルグン・ギョカシャル氏は、システムがいかなる機関のインフラストラクチャ-、もしくは費用のかかる投資の必要はないと強調をしている。「現在のところ、希望のどのような市の諸条件においてでさえも、私たちが提案をしたシステムを適用することができますし、それにはいかなるコストもありませんし、実用化の準備ができています。」

■「交通運営は、集団輸送にも改善をもたらすことになるだろう」

交通混雑の議論において人々の大部分は、集団輸送にも適用されたとしても、ギョカシャル氏は、継続的な成果は、しかしながら“交通の需要の管理(交通需要マネジメント)”によって可能になるだろうと語っている。「交通渋滞の解決のために人々がそれぞれの仕事にもしくは学校に向かうために車両を使用することに最小限の必要性を感じ、自転車で、もしくは歩いて望みの場所にまで到達できるような都市をデザインしなくてはなりません。更に以前に、集団輸送に関しては、数多くの調査を行ってきました。人々を集団輸送へと方向づけるために、集団輸送のクオリティが高いものである必要があります。もしも集団輸送が使用された際に、各停留所には長い間止まったり、もしくは更に交通渋滞にさらされてしまったときには、自分の車両を選ぶことができます。私たち仕事の最終的な目的は人々をさらに健康的で、安心ができそしてスピード感のある形で旅行ができように提供することです。自動運転とともに、交通を管理することは集団輸送もまた改善することになるでしょう。」

博士助手ウルグン・ギョカシャル氏について

ボアズィチ大学建築エンジニア学部の卒業生であるウルグン・ギョカシャル氏は、修士課程そして博士価値を建築と環境エンジニアリング分野でラトガーズ大学で修了した。2007年からボアズィチ大学において建築エンジニアリング学部で教鞭をとっているギョクシャラ博士助手の調査分野には、無人運転車両、人口知能システム、交通エンジニアリング、ビックデータ解析、旅行者のリアルタイムの振る舞いの分析、空港アクセス分析、旅程の共有、ペアリングシステム、様々なアクセスシステム、メトロバスの旅行者の振る舞いの分析そして経済的分析といったテーマがある。2014年にイスタンブル発展エージェント(İSTKA)から得た資本によってボアズィチ大学ローカル・トラフィック・コントロール・センターと高度道路交通システム(BOUN-AUS)ラボも創設したギョカシャル氏は、学部生そして大学院の学生たちから成るメンバーとともに様々なトルコ科学技術研究機構(TÜBİTAK)と科学調査プロジェクト(BAP)を発展させる試みを続けている。

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( 翻訳者:堀谷加佳留 )
( 記事ID:51426 )