ベイルートで反対派勢力のデモ長期化、両勢力間で再び衝突(アル・ナハール紙)

2006年12月05日付 Al-Nahar 紙
■ メディア戦の激化 「ムスタクバル」は「ヒズブッラー」が宗派対立を煽っていると非難
■ ベイルートでの衝突が再燃 デモが空港行き道路にまで拡大
■ アラブ諸国、市街の事態収拾と首相府包囲解除に向けて圧力

2006年12月05日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 期間においても激しさにおいても今までにないメディアを通じた動員がなされ、宗派対立の恐れが募り、そしてアラブ諸国および国内レベルでの調停が空転する中、昨日早朝から大半の緊迫した地域で国軍が増強されたにも関わらず昨夜、ベイルートのいくつかの地域で反対派勢力の支持者と「ムスタクバル」潮流支持者の新たな衝突が発生した。

 ここ24時間の間にアラブ諸国の使節や大使らの行った接触に随行した関係者たちは本紙に対し、「アラブ諸国はアイディアを提案し続け、どんな困難にも立ち止まらない努力を続けるだろう。しかし実現性のある提案は未だされておらず、今日カイロで開かれるアラブ連盟の会議で、この動きの特定の方向性が具体化されるかも知れない」と述べた。政府関係者と政治家たちは仲介者たちから、レバノンの状況が悪化してこの地域に[紛争の]「拠点」と言ってよいようなものが生まれることに対する似たような警告を耳にしたという。そうした懸念のゆえにアラブ諸国の使節団が多数レバノンを訪れているのだと思われる。

 使節たちは特定の提案に「関与」する意欲を見せないように留意してはいたものの、街頭から現在の政治的危機を取り除き早急に対話のテーブルに戻る必要性を強調する自分たちの国の立場については隠さなかった。消息筋によると、いずれの使節も現在ベイルート中心街で行われているような長期にわたる座り込みに納得のできる理由があるとは考えていない。むしろ彼ら全員が、直ちに座り込みを停止し、この行動が状況全体を爆発させるきっかけとならないようにすることの必要性に賛同した。これは首相のような国家の憲法に基づく基本的な役職に対して今日挑戦がなされていることからくる非常に微妙な情勢を視野に入れてのことである。

(後略)



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翻訳者:玉井葉子
記事ID:4209