レバノン南部のパレスチナ難民キャンプでも衝突

2007年06月04日付 Al-Nahar 紙
■ パレスチナの内部矛盾があらためて表面化、レバノン国軍は難民キャンプが争乱の源になる危険性を警告
■ アイン・アル=ヘルワへの戦線拡大は「ファタハ・アル=イスラーム」を救援する試み
■ 「ファタハ・アル=イスラーム」が「国連レバノン暫定軍(UNIFIL)」に威嚇 最も困難な局面の始まりか

2007年06月04日付アル=ナハール紙(レバノン)HP1面

 ナフル・アル=バーリド難民キャンプでの戦闘は昨日で3週間目を迎えた。現場や治安部隊からの情報では、この戦闘が決定的な段階に近づくことで、より複雑で困難な局面が生まれると見られている。

 この危険な現状の最大の表れは、昨夜、サイダ近郊のアイン・アル=ヘルワ難民キャンプ周辺に戦闘を波及させようとする試みがなされたことである。「ジュンド・アル=シャーム」組織が新たに戦端を開き、国軍の力を分散させることで、ナフル・アル=バーリド難民キャンプ内の「ファタハ・アル=イスラーム」組織に対して強まりつつある軍事的圧力を軽減しようと努めていることは明らかであった。

 情報筋が本紙に語ったところによれば、国軍および各治安部隊の司令部は、ナフル・アル=バーリドの「ファタハ・アル=イスラーム」組織に対して国軍が決定的な包囲を完了する段階に近づくごとに戦闘を拡大させようとする動きがなされることについて、詳細な情報を握っているという。また、その最大の表れが、「ファタハ・アル=イスラーム」を支援する組織、すなわち「ジュンド・アル=シャーム」とおそらくその他の複数のグループが存在するアイン・アル=ヘルワ難民キャンプ周辺での事態の激化であるという。同筋は、爆破行為と各地での連続テロ行為の発生の可能性にも触れた。軍司令部と国内治安部隊および各治安機関は、相互の連携の下で、すでにこれらの可能性に対抗するための治安・軍事面での万全の態勢を整えている。

(後略)


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翻訳者:鳥居洋介
記事ID:11131