Ezgi Basaran コラム:PKKは、どうやって、なぜ武装解除するのか

2015年02月17日付 Radikal 紙
クルド人民会議(KONGRA-GEL)のレムジ・カルタル代表に会い、武装解除問題についてどうすることが可能か理解に努めた。さあ、「緊急処方箋」….。

公開情報による解決プロセスにおける出来事に関する要約は以下の通りだ。
イムラル島へ行った訪問団とヤルチュン・アクドアン副首相も含んだ政府高官らの交渉が始まるったことが公表される予定だ。この「政治的な意志としても私たちはプロセスを後押しする」との意味を示すパフォーマンスの後にオジャランがトルコでの武装解除の呼びかけを行うであろう。フィダン氏が国家諜報機構(MİT)を離れることはプロセスを中断させないだろう。なぜなら、もともと交渉については今後、文民政治関係筋によって実行されるであろうからだ。

政府高官らは、「良くて素晴らしいもの」になるだろうと話している。クルド人の訪問団は先週末以来、イムラル島とカンディルの間を往来した。かれらも交渉が始められることについてのシグナルを出した。そうであるならば期待されることは、クルド訪問団と政府が集って意思決定文書を作成し、その後にオジャランが(おそらくネヴルーズで)、トルコ国内での武装解除を呼びかける形である。

それはいいのだが、ではどうやって?

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発言されたこと、暗示されたもの、行間に書かれたこと、HDP(国民の民主主義党)のフィゲン・ユクセキダー共同代表及びイムラル島訪問団メンバーのスッル・スュレイヤ・オンデル国会議員とペルヴィン・ブルダン国会議員の声明、レイナ・ザナ国会議員がバルザーニ(北イラク・クルディスタン自治政府大統領)とオジャランとの間の連絡を提供している人物として訪問団に加わることなどは、近いうちに何か変化が起こりうることを示しています。そうでしょう。

しかし、そこには露骨に突きつけられるひとつのもっともな問いがあります。こんなときにPKK(クルディスタン労働者党・非合法組織)は瞬時になぜ、どうやって武装放棄することを語るのだろうか?さらに、(トルコ領からの)撤退を約束したまま、政府側が(憲法改正、プロセスの法的基盤、テロ対策法 《TMK》の改正のような)議題にあがっている問題に関し肯定的な歩みを見せていないとき、にである。

私は、クルド人の運動を率先するものの中の一人レムジ・カルタルKONGRA-GEL代表に会い、この問題をわかりやすく説明するようお願いした。同代表は以下のように説明した。
「あなたがクルド人の運動をとても長い期間追いかけ、よく理解している一人のジャーナリストとしてよく認識しているように、PKKにははっきりとした姿勢があります。その姿勢はトルコ共和国にほんの些細なことであってもクルド問題の解決を強制することです。私たちは何があろうと民主的な歩みを踏み出すために強制し続けるでしょう。今、ボールはPKKの側にあるといわれています。国家とその政府が自身の側にあるボールに何をしたら(ボールは)PKKの側に来るのでしょうか?プロセスの中で交わされた約束を守ることで来たのです。私たちはいつでも一歩踏み出す準備をしており、そのことを撤退プロセスで示しました。明らかに、イムラル島でオジャラン代表が語った多くのテーマがあります。私たちは、これらが明確化されることを望んでいます。歩みを期待する側に私たちはいます。」
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「さて」、私はいった。ここまでに政府はどのような一歩を出すことができるのだろうか。新しい憲法(の制定)は近いうちにありそうもない…。
カルタル代表は、クルド運動が期待する活動が最近国民に公表されたことを思い起こした。

それは、12月にイムラル島から戻った代表団が明らかにした4つの主要な項目から成るロードマップでした。私がこのマップを検討したところ実践できる中身は、以下の点であると言える。クルド人だけでなく、共和国の歴史の間ずっと否定されたすべてのグループが平等の原則に適ったかたちで認められること、市民権の認識を修正すること、プロセスの法的規定、近いうちに対話の任務を実行するメカニズム(諸委員会)などが、TBMM(トルコ大国民議会)でつくられること…。

これらのうちどれを行うことができるのだろうか?

レムジ・カルタル代表の説明は以下の通りである。「憲法を改正することは当分可能でなくとも様々な法律の改正を行うことは可能です。病気にかかった者の状態を改善させることはできます。また、議会で委員会を結成することもできます。さらに重要なことは、全トルコを非常事態制度に導く治安法案を現在の形で通過させない必要があります。」

それらのすべてを集めて簡単な緊急処方箋を用意する必要があるなら、以下のようになります。クルド人の運動は、オジャランがトルコ国内で武器に別れを告げる考えを議論したことを知っており、承知している。しかし、その見返りとして大なり小なりの一歩を待っています。どうなるかは明らかではありますが….。病気にかかったものの状態によって、退院させる、あるいは、治療と看護のプロセスで快方に向かうこと。二番目、そしてより重要なのは治安法案の取り下げ、あるいは分別のある形に修正することです。

同法案は国会での審議の延期後、少し停滞しています。政府は、同法案ではエルドアン大統領を怒らせず、野党は勝利の感情を抱かせず、クルド人の運動を満足させる修正ができるかどうか熟考しています。数日中に結果がわかるでしょう。ボールは丸いものです。


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翻訳者:岸田圭司
記事ID:36949