エルトゥールル・オズキョクの選挙結果の読み方 

2015年11月01日付 Hurriyet 紙
CNNトルコの2015年選挙番組に出演しているヒュッリイェット紙記者(元編集長)のエルトゥールル・オズキョクが選挙結果を解説している。

以下がオズキョクの解説の要旨である:

■「結果をいかに読まなくてはならないか」

「私個人の気持ちに沿う結果ではないが、トルコはこのような選択をした。この結果をいかに分析するかが重要だ。ここ数年、われわれは非常に大きな分極化を経験してきた。この結果はどう読むべきか?勝敗は明らかになった。私としては、勝利を手にした人たちに望みたいことがある。この分極化を打ち破るような発言を展開してもらいたい。」

■「素晴らしいトルコをわれわれは作ることができる」

「ダヴトオール首相は(コンヤにある)メヴラーナ廟を訪れている。これには象徴的な意味があるのだろう。これほど大勝利したのだから、公正発展党(AKP)は自信を深めるだろう。私は6年間フランスで暮らしていたことがあるが、フランスでも選挙があると、一政党は勝ち、一政党は負ける。しかし、負けた人々は生命が危ないと思ったりはしない。これほどの分極化の下でわれわれは暮らせるのだろうか。もちろん、生きてはいけるが、分極化は、どちらの側にも有益なことではない。
私が楽観的でいられる理由がある。それは、トルコには社会全体に支持者のいる政党が2つ(AKPとCHP)あるが、その2つの政党の勢力が、再び75%を占めたということだ。それをもとに、素晴らしいトルコをわれわれは作り得ると私は考えている。率直に言えば、私も怒ってばかりいることに疲れてきた。」

■「(2013年)12月17-25日の汚職スキャンダルを話題にすることは無意味」

「自信を深めたAKPには、安定とは何なのかを、改めて定義してもらいたい。それができたら、私が野党を支持していても、社会の一部を憎む気持ちは生まれない。ここまでは、楽観的な観測だ。残念ながら、悲観的な状況もある。全国政党である2政党は対立状況にある。私の考えでは、この対立が解決すればいいのだが。どちらの側も毒消しをする気持ちになれば、あり得ると私は考えている。つまり、もはや(2013年)12月17-25日(のAKP政権の汚職スキャンダル)を議論するのは無意味だということだ。この問題は議会で取り上げられることはないだろう。相手を告発することはもうやめて、未来志向でいこう。経済問題があるし、分極化という問題がある。シリア問題もある。こうした問題に一緒に立ち向かえば、トルコをより前進させると私は考えている。」


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翻訳者:幸加木 文
記事ID:39073