ロシアがケルマーン産ピスタチオの将来の市場—世界市場へのアメリカの進撃を受け(1)

2016年01月14日付 Mardomsalari 紙
 ケルマーン州におけるピスタチオの生産と輸出は、渇水が原因で毎年減少の一途を辿っているが、そうした中、イラン産ピスタチオの次なる輸出先はロシア市場へとシフトしつつあるようだ。

 メフル通信の報道によると、ピスタチオという農産物はそう遠くない昔、イラン、特にケルマーンの農家らにとって、経済的利益を確実にもたらすものだった。実際、この農産物を世界で最初に生産したのはイラン、特にケルマーンで、かつて世界のピスタチオの75%はケルマーンで生産されていたのである。

 今も、ケルマーンはイラン産ピスタチオの最大の生産地であり、世界市場における二大生産地の一つである。しかし、ケルマーン州が有していた優位性は毎年のように落ち込むようになっている。そして渇水が、ケルマーンにおけるピスタチオ〔生産〕の最大の「アキレス腱」となっているのである。

 ここ数年、ケルマーンにおける水不足の問題がなんども指摘されてきたが、しかし残念ながら、この問題の解決に向けた措置が講じられることはまったくなく、またケルマーンにおけるこの農産物の生産は、農業外の諸要因から多くのダメージを受けてきた。一方には、過去数年間の西洋の対外政策と欧米市場の喪失があり、他方には現在アラブ諸国との間で抱えている諸問題や諸々の制裁があった。また、国内政治もこの農産物の生産者たちへの支援に影響を及ぼすこともあった。

 そうした中、イラン・ピスタチオ市場から最大の利益を得ているのは中国である。実際中国は、イラン産ピスタチオを輸入した後、それらを加工して、世界市場、特に北米市場に投入している。中国はこのような方法で、莫大な利益を手にしているのである。

 カリフォルニア平原におけるピスタチオ栽培は、イラン人移民の農家や同地に元からいるアメリカ人農家らによって、日に日に拡大を続けており、彼らは水不足や国内支援〔の欠如〕といった問題や、輸出に対する外的制約を抱えていない。それに対して、イランの農家らは厳しい水不足に直面しているのである。これらの問題によって、〔イランは〕今年の世界市場へのピスタチオの輸出を減少させているのである。

つづく


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翻訳者:OKGW
記事ID:39783