東京からの歴史的訪問とイランの期待;イラン・イスラーム共和国は誠意には誠意をもって、敬意には敬意をもって応える

2019年06月13日付 Jam-e Jam 紙

イランは日の照らす国日本の総理を迎える。古くからある大陸の東にあり、数千年に及ぶ長い歴史を持つ日本は、歴史的に最も重要な文明国の一つであり、経済や産業、特に近代的な技術と知的・技術的領域における革新といった様々な分野において世界で最も影響力のある国の一つと見なされている。イランもまた巨大な文明と偉大な文化を有するとともに、地政学的に重要な位置を占めており、西アジアにおいて歴史的、地理的、文明的に日本と対を成す国と見なされている。歴史的、文化的、経済的、戦略的に重要で偉大なこの両国のバランスは常に東西アジアの均衡をとる軸や要因となってきた。

日本の安倍首相は、両国の政治・外交関係樹立90周年にあたる本年、政府高官を率いてテヘラン入りし、イラン当局の歓迎を受けた。

過去40年間、このようなレベルで、そしてこのような緊張感と重要性をもって行われてこなかった歴史的で重要な会談である。したがって、今回の会談は日本・イラン両国とその国民にとって、特別かつ歴史的な重要性を有しているのである。

イランと日本は時代の経過の中で、特に過去100年の間、根本をなす決定的な変化と出来事に直面してきた。一方の側のイランには、イスラームと民意に基づく偉大な革命の発生と、専制的で抑圧的な王制からイスラームという真の宗教の教えに基づく民主主義体制への歴史的変革と転換があり、日本には、大きな混乱に直面しながらも民主的で平和的、国際主義的な体制を作り上げたという事実がある。これらはいずれも、そうした変革がもたらしたものなのである。

しかし以前の、特に90年前に公式に国交を結んだ後のテヘランと東京の相互関係の基盤において何よりも目につくのは、安定した関係性と継続的協力、相互の敬意、及び二国間に否定的な歴史や考えが存在しないことである。

まさにこの相互の敬意と信頼、及び互いに肯定的な考えを持っていることが、両国の関係向上と強化に当たる指導者たちの最も重要にして最も大きな拠り所なのである。

イランと日本は人と経済と神与の力により、経済成長と社会的・人間的発展において、常に相互に補い合ってきた。

イランは現在の混乱に満ちた世界の中で、日本の最も重要な必需品、すなわちエネルギー供給の面で、常に確かなパートナーであり続けてきた。この40年間、地域的・国際的に最も厳しく最も危険な状況においても、押し付けられた戦争[訳注;イラン・イラク戦争]の最中にあってすらも、イランは変わることなくしっかりと日本を支えてきたのである。

一方、日本も常に外交の中庸な立場と経済的な友好国との均衡を考慮しながら、経済的取引において積極的且つ建設的な役割を果たしてきた。

したがって、経済的に重要で、政治的中立性を保ち、国際的信頼も有する日本のような国には、建設的な協力の継続と、支配的で暴君的な国家の影響を受け入れないことのみが望まれる。

日本政府高官らのテヘラン訪問は、傲慢で抑圧的な経済戦争と、イランの偉大な国民に対する経済テロが行われている状況の中で、バランスと中立性が保たれるのであれば、相互の協力関係に、さらには緊張下にある西アジア・ペルシア湾地域における緊張緩和と平和と安定の構築に肯定的で良い影響をもたらし得るだろう。

日本は責務を考慮し、自身の外交能力を正しく生かすことで、友好国への支援や様々な領域での協力強化をサポートすることができる。

これらの責務の中で最も重要なことは、緊張下にある西アジア地域、とりわけペルシア湾と中東において平和と安定を構築すること、関係各国が国際的な規則と義務、合意に従うこと(中でもバルジャーム[訳注;JCPOAのペルシア語での略称]と呼ばれる包括的共同作業計画を破棄することなく履行すること)、イランの偉大な国民に対する経済テロを終わらせるべく、そしてあらゆる破壊的要素を取り除くべく努めることである。イラン・イスラーム共和国は、誠意には誠意をもって、敬意には敬意をもって応える。

※外務省報道官


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翻訳者:KY
記事ID:47014