シリア:立憲主義と民主主義の狭間のシリア人(2)

2019年10月01日付 al-Quds al-Arabi 紙

■立憲主義と民主主義の狭間のシリア人

【ムーフィク・ニーリビーヤ】

この問題には別の側面もあり、過去30年間、国連アーカイブは多くの地点における紛争解決に寄与してきたが、ほとんどの場合憲法起草は紛争解決と国家和解における不可欠の要素と見なされてきた。これら過去の経験から明らかなのは、例えばエチオピアやカンボジアの例(2003年にある国連報告書で言及された)のように、明白・明瞭な形での立憲プロセスが妨げかねないような安全保障上の問題に目を向けることの重要性だ。また、ボスニア・ヘルツェゴヴィナやジンバブエで起きたように、先に述べた立憲プロセスと和平合意のプロセスが同時並行的に重複してしまう可能性にも警鐘を鳴らさなくてはいけない。

さらには、受益者同士の関係を実際的に調整したり、彼ら間における合意を保証するなどして、とりわけ憲法関連議論に直接反映されるような戦場の要素(すなわち、起爆剤となりうるような)を解体する必要がある。例えば1990年代後半のニカラグアでは、憲法起草の一連の流れが、対立する当事者間の合意を2、3年後に形成することに寄与した。しかしながら、そのうち重要なポイント(求められる民主主義の本質や詳細に関わるような重要な要素もここに含まれる)に関しては、紛争が実際に終結し、人びとが憲法の再改正に向けた動きを余儀なくされるまで、合意されないままであった。

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翻訳者:馬場響
記事ID:47697