ゴレスターンギャラリーにてキアーロスタミー絵画展開催についての記者会見

2019年11月03日付 Hamshahri 紙

ゴレスターンギャラリーにて、故アッバース・キアーロスタミー絵画展開催の記者会見がギャラリー支配人リーリー・ゴレスターンとナザル出版編集長マフムード・バフマンプールによって行われた。

ISNA通信(イラン学生通信)によると、故アッバース・キアーロスタミーの絵画展がゴレスターン・ギャラリーにて初めて開催されることが決まった。この記者会見でのリーリー・ゴレスターンの話によると、写真家で映画監督のアッバース・キアーロスタミーの展覧会をこの2週間開催するために、かつて生計のために売られた作品が、今回様々な家の壁から集められた。


アッバース・キアーロスタミーの稀少な絵画展覧会

この記者会見で、初のアッバース・キアーロスタミー絵画展について、またこれに併せて出版された書籍『アッバースの鉛筆(medad-e abbas)』についての情報が発表された。

ゴレスターン・ギャラリーの支配人でありコレクターのリーリー・ゴレスターンは、はじめにキアーロスタミーの絵の重要性について話し、思い出を次のように語った。「キアーロスタミー氏は私の古き良き友人であり、いつも私に敬意を払ってくれました。このゴレスターンギャラリーで彼の写真展を何度も開催しました。その度に私はいつも絵画展を開催しないのは残念だと彼に言ったものでした。彼の方も、いつかそのための時間を作り、新しい作品も加えなければならないと答えていました。残念ながら、これは叶いませんでしたが。」

そして彼女は続けた。「キアーロスタミーの死後、私は再び彼の絵画展を開催するという考えに至り、そのため、彼の絵画を集めることについて彼の息子たちにも相談しました。彼らの家には約12作品ありましたが、他の作品も私たちは探し出しました。現在展覧会で33作品を展示する予定ですが、もちろん新しく作品が見つかれば作品数は増えるでしょう。『アッバースの鉛筆(medad-e abbas)』の中では32作品が収録されていますが、展覧会に展示されるうちの一作品はその中に含まれていません。というのも、本当につい最近、ある方から電話が来て、キアーロスタミーの作品を持っていると言われたからです。」

ゴレスターン氏はまた故キアーロスタミーの絵画作品についてこのように述べた。「水彩絵の具で描かれている1つの作品を除いてすべての作品が色鉛筆画です。3作品が外国で見つかったのですが郵送できないので、各作品の高画質な写真を送ってもらい、それを印刷して他の作品と共に展示しています。すべての作品が借りたものであり、売り物ではありません。」

ゴレスターン氏は、キアーロスタミーの絵画が色鉛筆画と水彩画の分野の優れた作品の中でも理想的なものであると見なし、述べた。「彼の作品は優れており、水彩画で優秀な画家たちの作品と比較しても劣る点はありません。もし、絵にキアーロスタミーの名前がなかったとしても、その作品のために展覧会を行えるほど非常に良い絵画だと思います。」

彼女は故キアーロスタミーの絵画作品が初めて展示され点を強調し、「ゴレスターン・ギャラリーのオープニングイベントとして行ったソフラーブ・セペフリー作品展の時のように、この展覧会も周辺の道路閉鎖されるほど混雑すると思います。」と述べた。

会見では続いて、ナザル出版編集長マフムード・バフマンプールがアッバース・キアーロスタミー絵画展開催について以下のように述べた。「このコレクションは、映画から詩や写真まですべての作品において自然への愛を表現してきたキアーロスタミーその人を示すものです。キアーロスタミー氏の表現手段は、写真を撮ることからしばらくして絵を描くことへと変わっていきました。彼は、これまで行われてきたインタビュー(近々出版される予定)において、自身の自然への愛そして絵を描くことについて語っています。彼は麦畑をさまよい歩いたせいで、そこで眠ってしまうことがよくあったと、思い出を語ってくれました。キアーロスタミーの特性でもあったこの自然への愛が、彼の絵の中にも見ることができるのです。」

彼はまた、『アッバースの鉛筆(medad-e abbas)』というこの本の題名が、アッバース・キアーロスタミー氏の息子バフマン・キアーロスタミーによって提案され、1980年代に赤鉛筆(medad-e qermez)をテーマにした青少年知育協出版の彼の本を想起するものであると述べた。

同氏はアッバース・キアーロスタミーの絵画を見つけた経緯について次のように述べている。
「絵画を収集する過程について興味深い話で本が一冊できますよ。例えば絵画の額縁が気に入って作品を購入した女性は、後にそれがアッバース・キアーロスタミーの作品であったと気が付いたのです。別の女性は一つの絵を私たちに渡し、二つの絵が戻ってきました。これは、私たちが絵を受け取って中を開けたとき、その絵の裏側にキアーロスタミー氏自身の肖像画(別の誰かによって描かれたもの)を発見したからです。」  
また彼は「キアーロスタミー氏は絵画が好きだったが、この分野においては一切主張していません。彼が絵画に集中していたのは、革命後数年間で、その時、彼はそれほど活動が許されていませんでした。そのため、彼は絵画に集中したのです。彼はこの点について、「絵を描く目的は生計を立てるためであった」とほのめかしていました。彼は皿にも絵を描いてそれを売っていました。実際絵を再開したのは当時の厳しい生活環境によるものでした。たとえ当時それら作品にさほど値段が付かなかったとしても、それを売ることは彼の生活の助けにはなりました。」と語った。

ゴレスターン氏も続けて言った。「彼は革命初期に生計の為に絵を描きました。あるときにはハンガーや箱にも描いていましたが、その多くがとても良い出来で手が込んでいました。生計のためであっても、キアーロスタミー氏は自分が行うあらゆることに関心を持っていました。」

バフマン氏は会見の他の話題の中で芸術本の出版における問題と懸念について語った。「ここ20年間で芸術が社会的娯楽から中心的トピックの一つへと変化してきており、より専門的にこの問題は注目されています。ここ数年、この芸術分野における作品において、自ら語る人を見つけるのはより容易になっています。」と述べた。

故アッバース・キアーロスタミーの絵画展は11月8日から20日にゴレスターン・ギャラリーにて開催される。


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翻訳者:N.K.
記事ID:48163