新型コロナウイルスが蔓延する日々の断食 異例のラマダーン月か?

2020年04月22日付 Hamshahri 紙

 ラマダーン月は、イフタール[断食月の日没後の食事]、モスクや宗教施設での集団礼拝や祈祷の儀式などで知られているが、今年は世界中で例年とは異なる方法で祝われる。

【ハムシャフリー電子版】一部の宗教施設は、新型コロナウイルス感染拡大予防のための衛生措置を考慮して、限られた方法で開放される可能性があるとはいえ、世界中のムスリムは、聖なるラマダーン月と言えば、モスクや聖域で互いのそばに集まり、祈りを捧げながら神の宴の月〔ラマダーン月のこと〕を尊び、日没後に集まって食事をすることを思い浮かべる。だが、今年は、これらのことは脳裏に思い浮かべるだけのものになり、例年通り実施されることはないだろう。

 ムスリムにとって世界で最も神聖な場所であるカアバ神殿は、近頃、普段と比べて人気(ひとけ)が少ないように見える。カアバ神殿を取り囲む人々の密集度について特に情報はないが、毎年、ラマダーン月にはおびただしい数のムスリムが、世界中の至るところから啓示の土地へとやってきて、カアバ神殿の周りを周回する。メディナの預言者のモスクやメッカのマスジェド・ハラームでのイフタールは、ラマダーン月におけるヒジャーズ地方〔アラビア半島紅海沿岸の地方〕の最も神聖な都市の風物詩であった。

 インドやパキスタン、エジプトや他のイスラーム諸国のムスリムらもまた、鍵と鎖をかけているインドのシュリーナガルのモスクのように、宗教施設やモスクの門を閉ざしたまま、家にいるしかない。

 それにも関わらず、多くの人々が、新型コロナウイルスによる自宅待機が解除され、食糧を購入しラマダーンの準備をするため、通りや市場へ出かけている。イラクの首都バグダードで撮られたムスリム女性の写真からは、買い物のために街の市場へ出かけてきている姿が見られる。

 エジプトの首都では、ランタン店が繁盛している。ランタンは、カイロやエジプトの他都市の市民にいつも以上にラマダーン月を思い出させる道具である。この伝統的なランタンはラマダーン月に毎晩灯され、この月に1年間で最も多く使用される。

 パキスタンのラーワルピンディーでもまた、たとえモスク内に入れる可能性がなくとも、ムスリムらは安全上十分な距離をとり、閉鎖されたモスクの門の前で祈りを捧げている。

 新型コロナウイルスの感染が拡大する日々の中で、唯一できることは、夜明けまで寝ずに家で祈りを捧げることだろう。おそらく、人類史上類を見ないラマダーンになるだろう。

 この記事の写真は、イスラーム諸国に駐在するガーディアン紙の特派員や写真家によって撮影された。


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翻訳者:EM
記事ID:48992