「アフリカの砂」被害、水曜日までなるべく自宅に

2021年04月18日付 Hurriyet 紙

アフリカからやってくる砂漠の砂塵は泥雨の原因となっている。朝起きると車が泥だらけになっていたイスタンブルやイズミルの市民は大変な思いをした。イスタンブル技術大学気象工学科教員のProf. Dr.ヒュセイン・トロス氏は、「水曜日(4月21日)までトルコ上空は多量のアフリカからの砂漠の砂塵がみられることとなります。目には見えませんが泥雨となって影響を与えるでしょう。被害を受けないためにも注意し対策をとることが有益です。不要な外出は控えるほうがよいでしょう」と述べた。

イスタンブル技術大学気象工学科教員のProf. Dr.ヒュセイン・トロス氏は、昨日(4月17日)から始まり水曜日まで全国的に影響を見せる砂漠の砂塵について考察し、「昨日の時点で、また本日や明日にはもっと強くなるとともに、水曜日までトルコ上空には多量のアフリカからの砂塵がみられるでしょう。さて、砂漠からのこの砂塵はアフリカでの強い風によって地表から大気中に舞い上がり、南から吹く風に運ばれてトルコにまでやってきます。大気上空にあるため、地上からは見えず、目視することはできません。砂量をみると、濃い砂相当の増加があれば、今日ではそれは砂漠の砂塵です。たいていは雨によって降下します。雨で砂が落ちてきて、雨の後は特に光沢面に泥の跡が残るので俗語では「泥雨が降った」と言います。ベンチや車の上にこの泥の跡が見られることがあります。」と話した。

■「植物には自然の肥料となるため『恵みの雨』と言われる」

Prof. Dr.ヒュセイン・トロス氏は、砂漠の砂塵は人体には呼吸器にダメージを与えうるが、植物にとっては自然の肥料だと述べ、「砂漠の砂塵の中には砂漠にあった古い岩の欠片が砕けたものやミネラルといった内容物が豊富です。これらの砂を人体に多量に取り込むと呼吸器系に害を与えます。ですが、砂漠の砂塵は生態系にとっては一つの栄養源です。周りにある緑樹や植物にとっての自然の肥料と我々はみなしています。昔の人々は4月の雨を「恵みの雨」と呼びます。その理由ですが、春にはアフリカやアラビア半島から砂漠の砂塵がトルコにやって来ます。砂塵の中にある豊富な栄養源は植物が必要とする肥料の必要性を充たすため、私たちの祖先は4月の雨をこのように名付けたそうです」と話した。

■市民に注意を促す

水曜日まで影響するとされる砂漠の砂塵についてProf. Dr.ヒュセイン・トロス氏は市民に注意を促し、「この砂漠の砂塵は時として一定の場所では視程を悪化させる可能性があります。また、ラジオ周波や通信チャネルで放送中断となる可能性があります。これらは自然的な過程です。水曜日まで砂漠の砂塵の影響を大いに受けることとなりますので、害を被らないためにも注意し、対策をとることが有益です。不要な外出は控えるほうがよいでしょう」と述べた。

■「今イスタンブルで見られているのは、もや」

Prof. Dr.ヒュセイン・トロス氏はイスタンブルでは午前中、多くの地区でもやが出たことについて講評し、「現在イスタンブルで見られているのはもやです。つまり微小の水滴です。それが非常に濃くなると霧といいます。薄い場合はもやといいます。トルコでは今気候系の移り変わりがあります。午後は天候の動きとともにもやは散るでしょう」と述べた。


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翻訳者:安井 悠
記事ID:50947