マルマラ海不漁、「海の鼻水」汚染の影響?

2021年09月28日付 Hurriyet 紙

マルマラ海における悪夢の粘液は、漁業関係者も直撃した。最近の40年に渡るデータが検討された際に今シーズンは、網が空のままだと語るムスタファ・サル教授は、「粘液は毎年そうであるように11月にもまた出現する可能性があります。すぐにでも、エコシステムに基づいた漁業へと移行する必要があります。」と語った。

11月にマルマラ海の18-25メートルの深さで見受けられ始めた粘液は、2021年の4月に表面を覆うようになった。粘液は9月1日の漁業シーズンが始まる前に表面からなくなったが、未だに海底で潜伏して待ち構えているのである。粘液科学気候のメンバーであるムスタファ・サル氏は、粘液が漁業者に影響を与えているということを述べながら、マルマラ海を守る活動計画において説明されるエコシステムに基づいた漁業へとすぐに移行する必要があると語った。40年間に渡るシーズンのデータが検討された際に今のシーズンは魚の網から何も出ないということを説明したムスタファ・サル氏は、以下のように語った。

■ポケットにある資産を消費してしまわないようにしましょう

「漁師たちは、天候が冷え込むことを願っています。しかしながら、粘液は11月に発生する可能性が非常に高いのです。農業省はすぐにでも「エコシステム」のもとになる漁業方法に関しての計画を用意して、宣言をする必要があります。海では、毎年生殖と成長によって魚のストックが増大しています。私達は、それを狩ることで、減少させています。私達がおこなう必要があることは、毎年、どれほど漁獲量の上昇があるのかを突き止めて、それに基づいて漁獲を行うことです。私達のポケットに50リラが入るのであれば、最大で50リラの支払いを行えば、365日後にはポケットにあるお金は保たれたままになるのです。もしくは、ポケットにある資産を消耗してしまうのです。漁業関係者が何年間にも渡っておこなっていることはこれなのです。


■ボスフォラスを通行することは不可能だ

魚の大きさが小さくなっているのです。ヨットの大きさそしてテクノロジーは成長を続けています。しかしながら私達が捕まえた魚の量は増えていないのです。昔は、8万トンまであった漁料は、2万トンにまで減少しました。ヨットそして網のサイズに対して、レーダーに対して電気機器に対しては制約をもたらさなくてはなりません。つまりは、ある一方においては、魚の収穫量を、そしてもう一方では漁業関係者を私達は守るのです。マルマラ海は、黒海そしてエーゲ海の間の経済的に貴重な存在である魚が通行する通りなわけです。この回廊の入り口となる通りはボスフォラスです。ボスフォラスをあなたはお守りになったのでしょう、魚が通行するのを私達が不可能にさせているのです。魚が豊かな状態であることをもし望むのであれば、私達はこの通路は開いたままにします。」

■漁業関係者はどのように語っているのか

マルマラ諸島水産物共同組合会長であるレジェプ・エンギン・・アルガン氏:

「私達は粘液物質の事件には10年間に渡って対処を続けています。粘液物質の中から出るハムシは何年間にも渡って食されているわけですが、誰にも害は及日ませんでした。現在のところ、マルマラ海において生きた状態の粘液(訳注:粘液のもとは藻類)は存在していません。

バルケシル海産物消費組合会長ニハト・ウシュク氏:「粘液物質に関して特に問題となるところはありません。マルマラ海において、魚は存在しているわけですが、水温の高さのために、ハムシは水の上で分散してしまいます、そのために僅かな量しか出てこないというわけです。」

イスタンブル・ガリプチェ村の漁業協同組合会長のアイハン・アスラン氏は、「マルマラ海においては、粘液(が発生する前)には、イワシ、ツバメのような魚種が存在していました。粘液とともにこの魚たちはエーゲ海そして黒海に行ってしまったのです。現在は、オキスズキの侵入があります。」


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翻訳者:堀谷加佳留
記事ID:51637