アラブの偉大な修辞学者アブドゥルカーヒル・ジュルジャーニーの功績(3)

2022年05月25日付 al-Quds al-Arabi 紙
■アブドゥルカーヒル・ジュルジャーニーと文体の理想:彼の修辞学への読解

【ムスタファー・アティーヤ:本紙】
アブドゥルカーヒル・ジュルジャーニーは、語と意味の問題に関する議論の水準を、ことばの違いという垂直的関係から、語や意味の互いの関連とそれらのシステムの関係という水平的関係へと発展させることに貢献した。彼は研究において、弁舌的・修辞学的文体の推論的性質を明らかにし、包括的なビジョンとしてナフウ(文法学)へと目を向けることができた。ナフウを単なる一分野とみなしてはならない。それどころか、それは諸々の関係の体系なのであり、言語やテクストや演説のように、アラビア語の体系そのものなのである。ジュルジャーニーは、ナフウが韻文の在り方において特殊性をもっており、それらの特殊性を描き出し明らかにするだけではなく、単語の配列における特殊な方法であるとみなしていた。

ここでいう理論についてのアブドゥルカーヒル・ジュルジャーニーの意識は、原因・理由への言及において、クルアーンの韻文の分析に関連している。別のことばでいえば、(文法学・語・修辞学・論証に基づいた)テクストの理由付けは、詳細な明証や論証に依っている。彼は著書『模倣不可能の論拠』のなかで以下のように述べている。

(2)に戻る
(4)に進む


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:藤原路成
記事ID:53503