パレスチナ:ヘブロンで入植者への横流しを目的とした不動産の証書詐欺が摘発される

2022年09月08日付 al-Quds al-Arabi 紙
■パレスチナの治安機関がヘブロンにおいて土地の横流しを防止
■イスラエル兵を攻撃したパレスチナ人の殺害

【ラマッラ、ヘブロン:本紙】

様々なパレスチナの治安機関が、ヘブロン旧市街において土地や建物を入植者に横流しを加速させることを目的とした新たな詐欺行為を摘発した。この詐欺行為は、イブラヒーミー・モスク(マクペラの洞穴)のような偉大なイスラーム建築を支配し、町をユダヤ化することを目的としている。

ヘブロンの地元住民であるワィサーム・クルド氏は建物の相続者の一人であり、自身の苦いストーリーを話している。彼は家族が過去数週間の間に経験したことを「大いなる試練と苦悩」であると理解している。そして、治安機関や市民、親族の中で、彼の家族が家を売ったことを信じずに、彼の家族を支えてくれたすべての人々に感謝する旨を会話の中で常に繰り返している。

ヘブロンの旧市街にある「スルタンのプール」の向かいに位置するこの家族の家に何が起こったか、苦々しく思い、疲弊し、考えを巡らせた数週間後、この家族は少しの安らぎを感じ始めた。この安らぎは、パレスチナの治安機関が入植者達に家を横流しする目的で住宅の売却取引詐欺を行なったグループを摘発したことで得たのではなかった。むしろ、この家族が2階建ての古い住宅をヘブロンのイスラーム・ワクフ局が管理するイスラームの寄進財産に転換するという勇気ある決断を下したことで得たのだ。

パレスチナ政府高官は、ヘブロンのイスラーム・ワクフ機関も乗り出すイニシアティブやキャンペーンに変容したこの措置を、入植者達への販売を目的とした横流しや旧市街の建物および入植地付近の土地の証書を偽造する試みに対する解毒剤であると理解している。

(後略)


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翻訳者:齋藤公佑
記事ID:54063