どうなる、ギリシャとの航空優勢つばぜり合い

2022年09月16日付 Hurriyet 紙

飛行隊にフランスから新世代の戦闘機ラファールを導入し、短期のうちにトルコに対し航空優勢を確保する働きかけを行っているギリシャは、この程カタールの航空機がトルコに配備されることで懸念を抱くことになる。

カタール空軍所有のラファールを含む戦闘機は、トルコの戦闘機と合同で飛行する。トルコのパイロットは、ラファールの性能を実地で学び、重要な経験をすることになる。

ギリシャ空軍は6機のラファールF3R型機を備えている。ギリシャは、さらに18機をフランスに注文している。カタール空軍の編成は、ラファール戦闘機を含めたフランス製の航空機に重きを置いている。参謀総長のヤシャル・ギュレル大将は2021年3月2日のドーハ訪問の際にカタール軍航空機要員のトルコ配備に関する技術協定に署名した。同協定は、2022年4月1日付で議会を通過した。

レジェプ・タイイプ・エルドアン大統領により承認された同技術協定は、昨日官報の増刊号で発表された。同協定によると、カタール空軍に属する最大36機の航空機は、トルコ空軍の基地を使用できることになる。カタールが新たに引き渡しを受けたラファール戦闘機、ミラージュ2000、C-17、C-130Jのような輸送機とならんでヘリコプターもトルコに配備される。合意によると、カタール軍の航空機のすべての活動は、トルコの所管官庁の事前承認を必要とする。輸送機の出撃に際して、コクピットには監視役としてトルコ人輸送パイロットも搭乗する。訓練飛行を目的としてカタールの軍用機が配備される場合、これらが実施する訓練飛行をトルコの航空機が監督しながら飛行する。

■15か国から8千人が参加

2022年のNATOの最大の海上軍事演習で、トルコは演習地となっている。15か国から8千人の参加で、地中海で実施されるダイナミック・マリナー/青い鯨2022軍事演習は息を呑んだ。

東地中海・エーゲ海で9月11日に開始し、2022年におけるNATOの最大規模の海上軍事演習として特徴付けられるダイナミック・マリナー/青い鯨2022演習が続いている。トルコがホストになって行われている軍事演習には、15か国から8千人と50隻の船舶、4隻の潜水艦、32機の航空機、20機のヘリコプター、ドローンの「アクスングル(Aksungur)」と「アンカ(ANKA)」、「バイラクタルIHA」、水陸両用海兵部隊、SATとSAS作戦部隊、沿岸警備隊が参加した。

■息を呑む演習

軍事演習では、作戦準備訓練、部隊統合訓練、実弾訓練、水上戦闘、対潜戦、対空戦、海上偵察作戦、水陸両用作戦、地雷戦、電子戦、陸軍・空軍合同訓練が行われている。地中海のアンタルヤ沖で実施されている同軍事演習では、ヘリコプター上からの操作で潜水艦に物資の供給が行われた。その後、シナリオに沿って違法物資を運ぶ船に対しSAT部隊による息を呑む作戦が実行された。作戦では、同様にシナリオに従い疑わしい人物が取り押さえられた。

■目的は、NATOの結束と統合を示すこと

トルコ海軍のサンジャクタルを攻撃した2機のF-16戦闘機は、同船を囲む4隻のフリゲート艦による対空システムで追い払われた。軍事演習に関係する国内製造のトルコ海軍のサンジャクタルは多目的水陸両用攻撃船である。その船上で記者会見を行った戦闘艦隊司令のフセイン・トゥール准将は、演習の目的はNATOの結束と統合を示すことであると述べた。同准将は「軍事演習は完全に実情に即したものではなく、現実世界に関係するものではないシナリオによって実施されている。軍事演習の目的も、NATO条約第5条に関わるものではなく、この5条の件でNATOの方法と手順を操作しているのである」と述べた。


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翻訳者:関口ひなた
記事ID:54070