シリア:シリア北部のキャンプ地帯がコレラの温床となる可能性

2022年09月26日付 al-Quds al-Arabi 紙

■複数の人道支援団体はシリア北部のキャンプがコレラの温床になりつつあると警告

【ダマスカス:本紙】

シリア北部で活動する早期警戒対応ネットワーク(EWARN)は、シリア北西部イドリブ県のキャンプ地帯で初となるコレラ罹患ケースが2件確認されたと発表した。

ネットワークを担当する医師らは当該地域の住民に対し、飲料用の水を飲む必要性を喚起しつつ、コレラ感染を防ぐための各ガイダンスに従い、症状が現れた場合は最寄りの保健センターを訪問するよう呼びかけた。

一方NGO団体「シリア対応調整者」は、シリア北西部のキャンプに住む避難民に対し、初となるコレラの症例が確認されたのち、地域が危険な感染段階に入りかねない現状について警鐘を鳴らした。また必要キャパシティの欠如や脆弱な医療体制から、同地域の医療部門が感染を封じ込め、あるいはそれに対抗することができず、地域内のキャンプがコレラの温床になる可能性について警告を発した。

同団体は月曜日の声明で、「キャンプで最初のコレラ症例が確認されたことに加えて、この罹患者と接触し、現在研究施設における培養結果待ちの2ケースが確認されている」と述べた。さらに、「複数の症例が確認されたことで、これらキャンプは現時点で非常に危険な段階へと入っている。我々は、脆弱な医療体制のために感染症に立ち向かうにあたっての必要なキャパシティを確保できず、結果的にそれが拡大し、その拡散を制御できなくなる事態について警告する」と付言した。

(後略)


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翻訳者:金子祐葵
記事ID:54129