カタール:W杯デンマーク代表のユニフォーム・デザインにカタール国内から抗議が相次ぐ

2022年09月30日付 al-Quds al-Arabi 紙

■代表チームのユニフォーム・シャツのデザインをめぐりカタールはデンマークにルールに従うよう呼びかけ

【ドーハ:本紙】

カタールの公的機関や活動家らは、デンマークやワールドカップ2022に出場する複数の代表チームの姿勢に抗議した。W杯初開催となるアラブの国(であるカタール)に向けられたメッセージが原因だという。

この新たな姿勢は、カタールが中東諸国では初めて重要なサッカーイベントであるW杯を主催することに関する種々の反応のひとつだ。

また、デンマーク代表がカタールを刺激するとされるメッセージの込められたユニフォーム・シャツを着用することに対して、複数のツイッタラーから批判が寄せられた。

カタールのコミュニティではデンマーク代表のスポンサー企業であるヒュンメル社の決定について意見が交わされた。カタールW杯に出場中は公式ユニフォームからヒュンメルのロゴが消えるのだ。これは、ヒュンメル社が言うところの湾岸諸国における人権に関する報告に抗議するためだという。

さらに、スカンジナビア諸国唯一のW杯出場国であるデンマークの伝統的な赤いロゴを掲げたユニフォーム・シャツに加えて、ヒュンメル社は灰色と黒色のユニフォーム・シャツも提供した。

カタール人ツイッタラーらはこのような姿勢についてコメントし、カタールおよび同国によるW杯開催に対する攻撃だと見なしたことを激しく批判した。

あるツイッタラーは「カタールに対する妬みや憎しみや嫌悪は、中東諸国の一部から欧州諸国の一部へと移ったようだ。」と語った。

また、ツイッタラーのシャイハ・マッリー氏は「ヒューマンライツ・ウォッチの報告書の記載によると難民に人種差別的・非人道的な扱いをしているデンマークの代表チームがカタールの人権(問題)についての抗議を決めた」と書き込んだ。


≪デンマークを提訴するよう呼びかけ≫

SNS上で相次ぐ批判に対して、複数のカタール人活動家は、当局が動いて同国を攻撃する国を提訴するよう呼びかけた。

また、メディア関係者のムハンマド・クワーリー氏はツイッターの認証バッジのついたアカウントで以下のようにツイートしている。「ハッシュタグやメディアの反対攻勢によって対抗できる事態もあれば、懲罰処分につながるような法的なアプローチが必要な事態もある。特に、ユニフォーム・シャツのデザインの目的を断定する証拠があるのだから、デンマーク代表の姿勢は法やFIFA憲章が定めるルールによって対抗するべきものだ。」


複数の活動家がワクーリー氏の姿勢を支持している。つまり、デンマークや、W杯2022を主催するカタールに敵対するスローガンを掲げるいかなる国をもカタール当局が正式に提訴する必要性があると考えているのだ。

(後略)


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:54145