モロッコ:文化省がアルジェリア代表チームの新ユニフォームは「文化の盗用」だと警告

2022年09月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
adidasMENAがツイッターに投稿した写真
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■アルジェリア代表のユニフォーム・シャツのデザインをめぐりモロッコ文化省がアディダス社に警告

【アルジェ:本紙】

モロッコ文化省は、アディダス社に対する差し止め命令の発出を決定した。モロッコ当局の見解によると、背景にはアルジェリアにちなんだ模様としてモロッコの伝統模様を使用した、アルジェリア代表のユニフォーム・シャツのデザインがあるという。

カサブランカ弁護士会の会員であるムラード・アジューティー氏は、モロッコ文化省がドイツに本社を置くアディダス社に対して差し止め命令を発出する決定をしたと明らかにした。原因は、彼が見解によると「『ゼリージュ』に代表されるモロッコ文化の伝統模様を、他国にちなんだ模様としてスポーツ用シャツのデザインに使用したこと」だという。

これが、ギニアやナイジェリアとの親善試合や練習の際に披露されたアルジェリア代表のユニフォーム・シャツを指していることは明らかだ。

また、本件を担当する文化省の弁護士は、これは「文化の盗用や、モロッコの伝統文化遺産のひとつを強奪して本来の文脈から外れた形で使用する試みに関係している。そしてこのような事態は、これらの文化的要素のアイデンティティや歴史の喪失や歪曲を助長する」との見解を示した。

adidasMENAの公式アカウントはすでにアルジェリア代表のユニフォーム・シャツの写真をツイッターに投稿し、「メクワー宮殿の古風なデザインにインスパイアされた」と語っている。なお、この宮殿はモロッコとの国境沿いに位置するトレムセン市にある大きな要塞のひとつだ。

両国が地域の文化的な遺産の所有権をめぐって争うのは今回が初めてではない。かつてアルジェリアは、モロッコが「ライ」の遺産を盗用し、そのルーツをモロッコにしようと試みているとして抗議した。また、過去には世界的な料理となった有名なクスクスの起源をめぐって争いが起きている。


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翻訳者:国際メディア情報センター
記事ID:54172