カーブルの様相を変えるためのターリバーンの試み 宮殿風の家屋がカーブルに出現

2023年01月08日付 Hamshahri 紙

 ターリバーンはカーブルの街並みを変えることで自身の都市行政管理能力を示そうと試みている。

【ハムシャフリー電子版】ターリバーンによるカーブル支配から1年以上が経過し、現在同集団の高官はアフガニスタンの首都で同都市の様相を変えるべく措置を講じている。ワシントン・ポスト紙はカーブルの情況に関する記事の中で、ターリバーン高官がアフガニスタンの首都の様相を変えるべく野心的な計画を開始したと記した。

 カーブルは人口500万人を抱える賑やかな大都市であるが、未だに過去の戦争や内紛、外国の侵略の傷跡がドアや壁に見られる。ワシントン・ポストの記事によれば、ターリバーンの部隊がカーブル市内で植樹や記念碑の建立、幹線道路の建設を含む180のプロジェクトを実行中で、それらの経費はおよそ9000万ドルと見込まれている。過去数十年の間、カーブルでは多くの政府建築物が、また私有建造物さえも、コンクリートの壁で大通りや幹線道路から隔てられていたが、現在この壁の多くは取り払われつつある。一部の政府施設に通じ、過去20年の間一般国民に対し閉ざされていた大通りをブルドーザーが開通させている。何年もの間セメントの高い壁に隠されていた一部の豪華な邸宅も、現在大通りや交差点で見ることができる。

 カーブルの豪華な邸宅や政府の建物を一般国民のアクセスから切り離していた主な理由は、米軍駐留時にターリバーンの部隊によって実行されていたテロ攻撃への懸念であった。ターリバーン自身が権力を掌握している現在、もはやテロの脅威はかつてのようにアフガニスタン政府の建物を脅かしてはいないようだ。ここ1年半の間アフガニスタンはISテロ集団によるいくつかの攻撃に直面しているものの、これらの攻撃は20年前ほど顕著かつ継続的なものではない。カーブルの様相の変化に際し、最大のシーア派人口を抱えるダシュテ・バルチー地区では主要幹線道路に繋がる連絡道路の建設のため、いくつかの家屋が取り壊されることとなった。ターリバーン・カーブル復興グループのネーマトゥッラー・バーラクザイ広報官は次のように述べた。「昨年ターリバーンが権力を掌握した後にあらゆる国際開発プロジェクトは中断されたが、我々は国際支援を待ち望んでいない。4000万人のアフガニスタン人が経済問題に直面しているが、我々は自分たちで問題を解決し、都市を美しくしたいのだ。今日のカーブルが荒廃しており、我々が文化を無下にしているという風には思われたくない。」

 ターリバーンは家屋の取り壊しに対しその所有者に補償金を支払うことを公表している。アフガニスタンの首都でターリバーンの開発事業が実行されている一方、過去20年に渡って同都市では建設が盛んに行われてきており、アパート建設ならびに新たなスーパーマーケットやショッピングセンターの建設はカーブルの様相を大いに変容させてきた。しかしこれまでのカーブル開発計画には批判する者も多く、多くの人がこの計画の実行の裏では大規模な汚職や多額の贈賄が行われていると捉えていた。また当時カーブルでは当局によって宮殿の形をした家屋の建設が盛んに進められていたが、ターリバーンが目指す変化の一つは、この宮殿風の家屋を行政センター、あるいは現在の高官の居住地として使用することである。ターリバーンはまた像の設置に反対しており、代わりにカーブル市内の大通りに抽象的なデザインの装飾物を設置することを検討している。


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翻訳者:OK
記事ID:54846