米国のジェット戦闘機が偵察用との疑いのある中国の気球を撃墜

2023年02月05日付 Hamshahri 紙

 米軍のジェット戦闘機は偵察用との疑いのある中国の気球を、米国領空に侵入した一週間後の土曜日に、サウスカロライナ州沿岸で撃墜した。

【ハムシャフリー電子版】ロイター通信によると、ジョー・バイデン大統領はこの中国の気球を撃墜する命令を水曜日に発し、(この命令は)緊張状態にある米中関係をさらに悪化させる原因になったが、アメリカ国防総省は、航空輸送ルートの上空数千メートルの地点から落下する破片から民間人を守るため、気球が海上に出た時にこの撃墜(命令)を実行するよう指示していた。

 バイデン氏は、「撃墜は成功した。私は、この任務を遂行したパイロットたちに感謝したい」と語った。

 ある米軍高官によると、多くの戦闘機と空中給油機が今回の任務に参加したが、ただそれらの中の1機だけーーバージニア州ラングレー空軍基地のF22戦闘機1機ーーが現地時間午後2時39分(グリニッジ標準時19時39分)に、超音速熱探知空対空ミサイルAIM-9Xを用いてこの気球を撃墜した。

 中国はこの飛翔体に対する今回の軍事攻撃を強く非難し、(気球は)気象研究やその他の科学的目的に使用され、「完全に偶然に」米国領空に入ってしまったと主張した。米国当局はこの主張を否定している。

 中国外交部は声明で、「中国は米国に、この問題を慎重に、専門的に、冷静に解決するよう、はっきりと求めてきた。しかし米国は明らかに正当化できない方法で武力行使を主張した」と表明した。

 米国当局によると、この気球は米国の沿岸から6海里離れた大西洋の比較的浅い海域に墜落し、このことにより、今後数日間でのこの中国偵察機の残骸回収作業は進めやすくなる可能性があるという。

 ある米軍高官は、「この気球の残骸は大西洋上11キロに及ぶ海域に散らばっており、米軍の複数の艦船が現場に出動している」と語った。

 この気球の撃墜は、米国政府が国家安全保障の観点からサウスカロライナ州の3つの空港のフライトを停止する命令を発した直後に実行された。運航は土曜日の午後に再開された。

 この事件の軍事的な側面は終わったにもかかわらず、バイデン大統領は議会でライバルの共和党からの激しい政治的圧力に直面し続け、この問題に関して迅速に行動しなかったと非難されるだろう。

 ある米政府高官は気球撃墜後に、「この国(米国)の政府は今回の措置に関して直接中国と連絡を取り合っている」と表明した。この高官によると、米国務省も世界中の同盟国にこの問題を知らせていた。

 中国がこの気球の米領空横断飛行の中でどれほどの情報を収集したのかについては、疑問が残っている。この気球は1月28日にアラスカで米領空に入り、1月30日にカナダ領空に侵入、1月31日にはアイダホ州の北部で再び米領空に入った。気球がアメリカ上空の通過に際し、気球は(一旦)公海に戻らず(そのままカナダ上空を飛行したため)、このことが撃墜を困難にしたのだった。

 米当局は木曜日までこの気球の米国での存在について公にコメントを出していなかった。

 米国前大統領であり、2024年の大統領選でバイデン氏のライバルになる可能性のあるドナルド・トランプは、今週の初めに、「この気球は撃ち落とすべきだ」と述べ、バイデン大統領より強い対中姿勢を示そうとした。米中関係はおそらく2024年大統領選の重要な争点になるだろう。


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翻訳者:LJ
記事ID:55084