地震で被害を受けた車は100万台、保険はどうなる?

2023年03月10日付 Milliyet 紙
トルコの11県に影響を及ぼした地震で百万台の車に損害があったことが明らかになっている。ではこの車にはどのくらいの被保険者がいるのだろうか。鉄くずと化した車はどうなるのか。消費者連合保険委員会トゥルサン・バウヂュ委員長は本紙のインタビューに答えてくれた。

カフラマンマラシュを震源とし、併せて11県に影響を及ぼした地震の中で百万台の車に損害があったとされる。ではこの車にはどのくらいの被保険者がいるのだろうか。鉄くずと化した車はどうなるのか。では詳細を...。

この問題に関する説明を行った消費者連合保険委員会トゥルサン・バウヂュ委員長は、こう述べた。

「この地域で53万台の車両が保険に加入している。これは17%に当たる。地域では300万台の車両中百万台近くが被害にあった可能性が高い。53万台の保険加入の車両がどのくらい被害を受けたのか。17万から20万台の車両が被害をうけた可能性があると推測している。

ほとんどの自動車保険証券は地震の保証が自動的につく。一部の証券で免除されるかもしれない。これをチェックする必要がある。地震を免責していれば自動車保険料が下がる。このため保険加入者たちはこれを選択しうる。あるいは保険会社は適切な値段で免責条件を自分で設定できる。

■時価額を通じた支払い開始

保険会社による自動車保険の被害鑑定書は早急に作られ、全損となった車、つまり無価値となった車は、時価額を通じての支払いが始まった。

■「部分的損害の修理の開始」

最大15日から一か月の間で支払いは行われる。部分的な損害のある、すなわち修理を要する車両は、周囲の県のサービスで修理が始まった。

■全損車両はどうなるのか?

全損となった車両の場合、保険会社が保険金を支払った後、車両の所有権は保険会社に移る。会社はこの車が修理不能ならば鉄くず用へ分離する。しかし修理し再度市場に提示できる状態であるならば、被害を負ったまま車を競売に出し売却する。

■見つかっていない車両どうなるのか?

鉄くず用の車両は、保険会社が契約している民間の鉄くず車両置き場に持っていかれる。一方で瓦礫の下にある屋内駐車場にあって、辿り着けない車両がある。

車両は実際に瓦礫の下にあるのか、それとも他の場所にあるのか。瓦礫を撤去したのちに駐車場にあることが判明した車両については、「被害を帯びているのか、否か」調べることになる。被害の程度の確認も行える。

■車両の所有者が亡くなっていた場合、支払いは誰に行われるのか?

車両の所有者が死亡していた場合、あらゆる種類の支払いは相続者へ行われる。しかし車両の修理が必要な場合、保険会社はこの費用を負担し修理された車両を遺族に引き渡す。遺族は相続人証明書を示すことで車の各種証書を手にすることができる。

■地域には併せて400万の保険証券がある

地域では凡そ住居保険証券、強制加入の地震保険証券、自動車保険証券、店舗保険証券、生命保険証券といった保険証券が総数400万を超えている。

■保険業界は40億ドルを支払うだろう

最新の計算によると、保険業界は計40億ドル程度(約760億トルコリラ)の損害保険金を支払う。

保険会社は地震保証の全てを国外で再保険を行っているため、会社が支払う金額は約6~7%である。これも約2億4000万ドルといった数字に相当する。

トルコの保険会社の全ては、上記の割り当て額を容易に支払う能力があり、支払いを行っている。


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翻訳者:鈴木敬人
記事ID:55193