地域問題専門家のセイエドハーディー・セイエドアフガヒー氏が本紙インタビューで説明 シャムハーニー氏のUAE訪問が示すこと 方程式はどのように変化したか|興味深く驚くべき3つの出来事(1)

2023年03月15日付 Hamshahri 紙

 地域問題専門家は次のように述べた。「サウジアラビアに続き、湾岸協力会議(GCC)加盟国もすぐに合意の影響を受けました。なぜなら、サウジアラビアはGCC加盟諸国の兄のような地位にあるからです。そして今日、興味深くて驚くべき3つの出来事が起きています。」

【本紙−政治部】イランとサウジアラビアの合意後の国家安全保障最高評議会書記のUAE訪問は、地域的な変化が続いていることを表している。その合意とは、まず基本的な安全保障上の意見の不一致を解決し、その後政治及び経済的な相互理解を図ることで実施される合意である。

 サウジアラビア財務相がイランとサウジアラビアの合意に触れ、同国のイランへの投資は直ちに実施されることになると発言したのはこのためである。しかしながら、イランとサウジアラビアの合意や近い将来の地域の方程式について疑問はなお多く存在する。この方程式はどのように形成されるのか、またその方程式において域内各国に何が割り当てられるのか。また、なぜ国家安全保障最高評議会書記のアリー・シャムハーニー氏が地域的合意を推進する責任を負っているのだろうか、との疑問も提示されている。

 地域問題専門家のセイエドハーディー・セイエドアフガヒー氏は本紙インタビューでこれらの疑問について答えている。セイエドアフガヒー氏は、地域の方程式の変化には米国の行動や中国の新たな役割を含む様々な要因があると説明している。

 以下はこのインタビューの詳細である。



−シャムハーニー氏のUAE訪問によって地域における方程式の変化はどのように進んでいくとお考えですか。実のところいちばん伺いたいことは、方程式がどのように変化したのかということなのですが。

 様々な要因により、域内では重要かつ非常に深刻な出来事が発生しています。第一の要因は、米国の域内同盟国やパートナー国に対する行動です。米国というのは傲慢で先制的な性格の国であり、過去50年間これらの国々にとって重要となるようなことはしてきませんでした。米国はこれらの国々を軍事基地に変えてしまい、自国兵器を売りつけるために、域内諸国に対し負担の大きな軍事協定を正当化するべく地域を混乱させようとしました。

 米国は域内諸国にナレッジベースのプロジェクトや文明や科学の発展を奨励せず、その路線においてシオニスト政権[イスラエル]を利用したのですが、このことは域内諸国の存続にとってより危険な段階に入るものでした。トランプ政権期にはシオニスト政権との関係正常化が提起されましたが、これはUAEやバハレーンに強要され、サウジアラビアとの関係正常化の話さえ出たものでした。一方で米国は競争国の領域を日に日に狭め、欧州であってすらも域内における競争国の存在を許しませんでした。例えばサッダーム・フセインによるクウェート侵攻の後、米国は30カ国と連合を組みましたが、同国の再建には他国が参加することを許しませんでした。

 別の要因は、他国の相互関係、特に米国の主要競争国である中国やロシアの域内諸国との相互関係です。特に中国は賢明かつ敬意を持って行動しており、自国の合意を常に守っています。したがって高圧的な立場を取る米国と比較した結果、域内諸国は米国から離れていくようになったのです。

 さらに別の要因は世界中に影響を与えたウクライナ戦争であり、依然この戦争の結末については疑問や曖昧な点が多く提起されています。抑止の問題と戦後の世界的大国による幾何学は方程式を変えることになるもう一つの問題です。今日東西の有識者は、米国がかつての国ではなく、他の国々も旧式の方法での米国による管理を受け入れる態勢を整えていないと考えています。

 米国の敵対国に対する対応も、注意を払うべき別の重要な問題です。制裁を受けた国々は時間的推移の中で同じ境遇の国を見つけ、経済的及び戦略的連合を形成しています。この連合の中には巨大アクターと地域アクターが存在しており、とりわけ例えば域内において米国の覇権に対抗して組織された集団たる上海協定[上海協力機構]に言及する必要があります。

−(2)に続く−


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翻訳者:OK
記事ID:55264