地震で埋もれた財宝、52日ぶりに持ち主へ

2023年04月02日付 Milliyet 紙

カフラマンマラシュ地震に見舞われたディヤルバクルでは、県警の特別チームが、崩れ落ちた瓦礫エリアで見回りを続けている。ガレリア複合施設の住居ゾーンでは第一の地震によって区画の一つが大規模なダメージを受けた。また残る三区画も管理計画に基づき解体された。今回、この施設の瓦礫から発見された約50万TL相当の貴金属(金)が、警察の手で持ち主のアブドゥルラフマン・L氏に届けられた。

カフラマンマラシュを震源とする地震に見舞われたディヤルバクルでは、倒壊したガラリヤ複合施設とそれ以外の瓦礫で、カフラマンマラシュ県パザルチュクおよびエルビスタンを震源とするグニチュード 7.7、7.6の二度の地震で被害を受けた県の一つであるディヤルバクルで、空き家一軒を含む七棟が倒壊し、414人が死亡、912人が負傷した。

イェニシェヒル市内初のショッピングモールとして1999年に開業したガレリア複合施設は、4階までのショッピングモールゾーンと、8階128室の居住ゾーンからなる4区画で構成されていた。そのうち一区画がカフラマンマラシュ地震でまっさきに倒壊し、これにより89人が死亡、22人が負傷した。残った三区画も管理計画に基づき解体されたものの、作業中に崩壊した。この崩壊現場で瓦礫撤去ならびに金属回収作業が開始された。

建物ごとにスタートした瓦礫撤去作業に加え、市内の崩壊してしまったガレリア居住ゾーンと他の瓦礫エリアでは、それぞれ8~12人からなる県警直下の特別チームが組織された。被害状況調査で、深刻な損傷を示す建物が市内に650棟あることが明らかになり、チームは24時間体制で見回り、瓦礫エリアを監視しながら、発見された貴重品等を所有者に届けている。今回、同チームは、ガレリア居住ゾーンA区画の瓦礫から見つかった50万トルコリラ(約347万4709円)相当の貴金属(金)を、所有者のアブドゥルラフマン・L氏に届けた。アブドゥルラフマン氏は、自身が住んでいた居住ゾーンの7階で地震に遭い、その際に紛失したリストを書き留め、警察当局に報告していた。特別チームの作業で見つかったイヤリング2組、指輪2個、ネックレス1個、チョーカー1個、ブレスレット2個は、リストに照らし合わせたうえで、引き渡された

■「額に汗して手に入れた品々」

アブドゥルラフマン氏は、この貴金属類は、同氏が娘と花嫁への贈り物として苦労して準備したものだとし、次のように話した。「ガレリア居住ゾーンのA区画に住んでいました。地震の夜もここにいて、私たちは何も持たずに逃げました。居住ゾーンは深刻な損傷を受けて解体されたわけですが、私は遺失物を担当各所に伝え、物品リストのコピーをここにいる警察の友人にも渡しました。今、それが見つかったんです。これらの貴金属は私の汗の結晶です。見つかると信じていました。作業にあたっている警察職員に本当に感謝しています。当然、彼らを非常に信頼していました。本当に幸せです。結婚式に向け、娘と花嫁のために準備した宝物ですから。一部はまだ見つかっていません。未発見品も合わせた貴金属類の総額は75万トルコリラ(約520万6125円)。発見されたのは50万トルコリラ分です。イェニシェヒル警察の警察官の皆さんが、いかに細心の注意を払って地域を守っているかを目にしました。この(警備)システムを目の当たりにして、私は希望が持てました。すべての人に、特に警察チームに感謝したいです。」


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翻訳者:原田星来
記事ID:55345