ガラタサライ高校入口に立つ150年来の像、紛失

2023年04月18日付 Cumhuriyet 紙
イスティクラル通りに面している歴史あるガラタサライ高校の正面玄関の柱にある歴史的な蛇の彫像のうちのひとつがなくなり、論争が巻き起こった。美術史協会会長のシェリフ・ヤシャル氏は、「1世紀半が経った。150年以上もここに立っていた像だが、残念なことにもうない。当局によると、3月8日にここに安全のために柵を設置した会社のスタッフが柵を取り付ける際に壊してしまったそうだ。」と語った。

イスタンブルのベイオールにあるガラタサライ高校の正面玄関、イスティクラル通りに面した場所に、歴史ある蛇の彫像の一つがないことがSNSで話題を呼んだ。

美術史協会の会長であるシェリフ・ヤシャル氏は、SNSの情報を受け、この問題の調査を開始した。ヤシャル氏によると、彼はガラタサライ高校の管理者と警備員に連絡を取った。学校関係者は、目撃者からの情報によると3月8日にイスティクラル通りで、企業が柵を設置していた時に壊されたとヤシャル氏に報告した。割れた破片がどうされたかはわかっていない。

■「150年もの歴史を持つ像が、、、」

シェリフ・ヤシャル氏は、この像をできるだけ早く発見し、もとの場所に戻すべきだと述べ、「残念ながら私たちは、像の紛失に3月8日以降に気づいた。SNSの友人から、この像に関する写真が送られてきた。通りすがりに高校の入口を見ると、本当にもうそこに像はなかった。とても貴重な像だった。ガラタサライ高校の警備員に連絡した。関係者はカメラに死角があり、ここで何が起こったかわからないと言った。1868年にはメクテビ・スルタニと呼ばれ、今はガラタサライ高校と呼ばれているこの高校の歴史を調べると、実は像は高校の創立、建設時からここにあったことがわかる。1世紀半が経過したことになる。150年以上の歴史のある像だったが、残念ながらもうここにはない。」と語った。

■「調査結果を待っている」

ヤシャル氏は、「ガラタサライ高校の関係者にも会った。当局はここで何人かの目撃者と話した。3月8日、安全のためここに柵を設置した会社の従業員が、設置する際に像を壊してしまったという。残念ながら、壊れた破片がどうなったかは誰も知らない。学校関係者はもしかして盗まれたのかもしれない、と思い近隣の骨とう品店を回ったそうだ。骨とう品店に売られた可能性も考えられており、調査の結果待ちである。私たちにとってとても貴重なものなのだから。」

ヤシャル氏は、学校の管理者が行方不明の彫像があったところで修復作業を行い、紛失した本物の像にたがわぬかたちで代わりの蛇の彫像がつくられるという情報を得たと述べた。 

高校からの声明はなかったが、ガラタサライ高校の管理者がベイオール区警察に届け出をしていないことが明らかになった。


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翻訳者:佐藤はつみ
記事ID:55442