NATO加盟へスウェーデンに最後のチャンスーブルームバーグ誌報

2023年06月23日付 Hurriyet 紙

トルコのスウェーデンに関する問題への対応に世界の注目が集まっている。スウェーデンのNATO(北大西洋条約機構)加盟の望みがトルコの決定に左右されている中で、7月11日〜12日にリトアニアの首都ヴィリニュスで開催されるNATO首脳会議のカウントダウンが始まった。ブルームバーグ誌は、重要な首脳会議を前にトルコが出した要求について取り上げた。

スウェーデンとは対照的に、トルコの要求を受け入れたフィンランドはNATO加盟を果たしたという状況で、スウェーデンが態度を変え始めた。

スウェーデンは最終的に、テロ組織の支援者に実刑を科す法律を可決した。

6月1日に施行されるこの法律により、テロ組織の活動を促進・強化・支援した者には最長で4年間の実刑が科されることになる。

この法律によりトルコの要求を受け入れたスウェーデンは、7月11日〜12日にリトアニアの首都ヴィリニュスで開催されるNATO首脳会議を見据えている。

ブルームバーグのニュースによると、トルコはスウェーデンの動向を見守っているとのことだ。

同じニュースによると、トルコはスウェーデンにテロ関連人物の送還もしくは国外追放を求めているとのことだ。

トルコは約130人の名前が掲載されたリストを送付し、これらの人物の送還を要求したということで、同誌は次のように報じている。

「トルコは、スウェーデンがこの新法の履行に力を入れていることを示すため、送還・国外追放を開始することを求めている」

ロシアの隣国であるフィンランドやその他北方各国は、スウェーデンのNATO加盟に関して長い間警告している。しかしプーチン大統領の命令によるウクライナ侵攻の後、ロシアの計画はいわゆる反動の状態になっている。なぜなら、ウクライナの占領後に2つの国がNATO加盟を申請したためだ。スウェーデンとは対照的にトルコの要求を受け入れたフィンランドは同盟の一員となった。

ブルームバーグは、スウェーデンの加盟がNATOに及ぼす影響として「スウェーデンの加盟により、NATOのバルト三国の掌握が完成する」としている。

決定的な首脳会議の前に、トルコに対してスウェーデンの同盟加盟を承認するよう呼びかけが続けられている。

米国に続いてドイツもトルコに対して呼びかけを行った。ドイツのオラフ・ショルツ首相は、トルコに対してスウェーデンの加盟を支援するようにと呼びかけた。

ショルツ首相は、ロシアのウクライナ侵攻後ヨーロッパが脅威にさらされているとしたうえで「フィンランドに続いてスウェーデンがNATO首脳会議に参加する必要があると確信している」と述べた。

ショルツ首相は次のようにも述べた。

「トルコで再選されたエルドアン大統領と昨年マドリードで合意したように、スウェーデンの完全加盟を支援するよう呼びかける」

ショルツ首相は、ウクライナへの支援を継続すると改めて述べ、戦闘が続く限りウクライナのNATO加盟は不可能だと強調した。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:神谷亮平
記事ID:55842