ギリシャ新政府、対トルコ軟化の兆候

2023年07月09日付 Cumhuriyet 紙

ゲオルギオス・ゲラペトリティス・ギリシャ外相は、トルコとの不和解決を先延ばしにすることは両国の利益にはならないとし、ギリシャ新政権は今後トルコとの対話や協力を強化していきたいと述べた。

新政権のプログラムが討議された議会で、ゲラペトリティス外相は、自国の外交政策の優先事項について説明した。

ゲラペトリティス外相は、「国際法を尊重し、協力と対話に真摯に取り組む姿勢は、トルコとの関係における我々の羅針盤であり続ける」と述べた。

ゲラペトリティス外相は、ギリシャはトルコと良い隣国関係を望んでいると述べつつ、二国間協議の再スタート、信頼を高める取り組みによる前向きな議題作り、経済協力の強化を目指していると強調した。

ゲラペトリティス外相は、来週ヴィリニュスで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議でキリアコス・ミツォタキス・ギリシャ首相がレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領と会談する予定であることを示し、ミツォタキス首相は相互尊重の枠組みで、エルドアン大統領との関係の構築に努めるだろうと述べた。

ゲラペトリティス外相は、トルコとの排他的経済水域(EEZ)や大陸棚問題を、ギリシャがエジプトやイタリアと締結した協定と同様の方法で解決したいとしつつ、「これらの問題を先延ばしし続けることは、両国の利益にはならない」の述べた。

キプロス問題はギリシャの外交政策の優先事項だと指摘するゲラペトリティス外相は、二国家という解決方法は受け入れられないと主張した。

ゲラペトリティス外相は、ギリシャは修正主義を容認することはできないと強調し、ローザンヌ条約およびモントルー条約によって定められた現状を変更することはできないと主張した。

ゲラペトリティス外相は、ギリシャ政府は国際関係において積極的な政策を進めることを目指していると説明しつつ、ギリシャはスウェーデンのNATO加盟を支持し、ウクライナへの支援を継続し、バルカン諸国における欧州連合(EU)への展望のイニシアチブをとり、東地中海における地域協力を重視し、イスラエル、エジプト、ヨルダン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、米国との関係強化を目指すと付け加えた。


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翻訳者:安井 悠
記事ID:55946