ロシアの通信社スプートニクの専門家が本紙インタビューで発言 モスクワでイラン製の兵器が異例の高評価/どのイラン製兵器が世界の注目を集めたのか?

2023年08月21日付 Hamshahri 紙

 イラン・イスラーム共和国陸軍司令官の最近のモスクワへの訪問で、両国は相互防衛協力を様々な領域に広げることで合意した。両国の関係はこれまで以上に拡大しており、専門家らは、双方がこの分野における二国間の戦略的協力の強化に取り組んでいると考えている。

【ハムシャフリー電子版:アリーレザー・アフマディー】アミール・キユーマルス・ヘイダリ―司令官のモスクワ2023軍事展示会とロシア陸軍訓練機関、及び同国の軍需企業への訪問は、欧米諸国、特に米国が以前にも増して憂慮のうちにテヘランとモスクワの防衛協力に注視し、《ウクライナ危機》という機会を利用して虚偽の主張をすることで、この分野でのイランとロシアの協力拡大を妨げようとしているように思われる状況下で行われた。



◆イラン製兵器、異例の高評価
 ロシア問題の上級専門家は、イラン軍上級司令官のモスクワ訪問の重要性を指摘し、本紙に以下のように述べた。「モスクワ2023軍事展示会について発表された情報は、イラン・イスラーム共和国の軍事防衛上の成果が参加者らから異例の高評価を得ていることを示している。」

 ロシア問題専門家のルーホッラー・モダッベル氏は、モスクワの同展示会を国防相や軍参謀総長、軍高官ら約29名が訪れたことに言及しつつ、「この期間に、イランブースに展示された兵器が熱烈な評価を得たことは、この分野におけるイラン・イスラーム共和国の目覚ましい成果に対する世界の注目を示しており、イランの軍事防衛輸出の拡大をもたらすものだ」と付け加えた。

 同氏は次のように続けた。「ロシア展示会でのイランの近代的な兵器の展示は、多くの注目を集めた。イランの新型ミサイルと無人航空機は世界で強く求められている。」

◆イランとロシアの新たなレベルでの協力
 ロシア通信社スプートニクの専門家は、イランとロシアの防衛協力を強調し、「テヘランとモスクワは、これまでにテロ対策や麻薬密輸阻止などを含む、安全保障分野の協力に関する文書に署名してきた。注目すべき成果も出てきているが、両国の安全保障上の関係は、テロ対策での協力に向けて拡大しているように見える。」と述べた。

 モダッベル氏は、中央アジア地域の情勢はイランとロシアの対テロ協力のさらなる拡大が必要になっているようだと述べつつ、以下のように説明した。「ロシアは、この地域におけるテロ活動の拡大に焦点を当てたNATOの動きに以前から警告を発してきたが、現在は、テヘランとモスクワが安全保障関係を深めることで、この領域における安全保障上の課題解決に向けて共同措置を取ることが必要となっている。」

◆テヘランとモスクワの防衛協力の基盤
 モダッベル氏は、テヘランとモスクワの軍事防衛協力の他の重要な側面について言及しつつ、「軍事的な装備や兵器の交換、二国間購入の実施、兵器の共同製造は、この分野における二国間協力拡大のために設けられた共通の基盤に含まれる」と続けた。

 モダッベル氏は以下のように加えた。「イランとロシアが《NATOの東方拡大》の脅威を共有していることから、両国の軍事防衛協力は日に日に拡大している。一方で、イランの上海協力機構への加盟も、両国の軍事・防衛協力の深化に当然影響を及ぼしていることに留意しなければならない。」

◆西側諸国へのメッセージ
 ロシアの通信社スプートニクの専門家は、イランとロシアの軍事・防衛協力の拡大が西側諸国に送るメッセージに触れ、以下のように述べた。「イスラーム共和国に対する西側の違法な武器制裁の失敗は、テヘランとモスクワのこの面での協力からの最も重要なメッセージの一つである。」

 同氏は「現状、西側諸国はイランとロシアの戦略的同盟の強化を懸念している。イランとロシアの軍事・防衛協力が、この分野における技術的関係の拡大に繋がるとしたら、西側諸国にとっては今まで以上に憂慮すべきこととなるだろう。」と付け加えた。


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翻訳者:TA
記事ID:56275