裁判所、若年婚に反対鮮明に

2023年10月08日付 Hurriyet 紙

先日、イラク出身の一家は婚約した16歳の娘の結婚へ許可を受けるため裁判所に申請した。裁判所は「配偶者と社会的観点から高い重要性を持つ結婚の、年齢と身体的・精神的成長に留意しつつ、許可を申請された若年者の利益にならない事」を理由に拒否された。

裁判資料によるとアンカラ在住のイラク出身Aewaz一家は16歳の幼い娘をムハンマドHと婚約させた。その後一家は婿候補の家に何度も通っている事が噂話の原因になり、自身の証言で言うところの「好ましくない状況」を終わらせるため娘を婚約者と結婚させるために許可を求めてアンカラ第10家庭裁判所に申請した。

申請を知った若年者に対する商業的性的搾取をなくす会(ECPAT)はシャーヒン・アンタクヤルオール弁護士を通して当該の結婚許可申請のための裁判を開いた。アンタクヤルオール弁護士は裁判の訴状において若年結婚が若年者の権利侵害であることを理由に、権利侵害を防ぐために若年者「R」の結婚へ許可を与える要求を拒否する決定が下されることを求めた。 

裁判の訴状において「トルコでは3人に1人の女性が若年で結婚させられていることが明らかになっている。本国で行われた最新の女性に対する家庭内暴力の調査のデータによると若年結婚で少女達はより一層暴力に晒されることがわかっている」という見解が支持された。

■一家は合意

当該の会が行った申し立てについて、イラク出身の一家も裁判所に提出した反証において「私達の娘はある男性を愛し、結婚を求めました。私達は父母として共に子供の結婚に同意があります。結婚に賛成しています。

娘は身体的、精神的に成長は完了しており、結婚生活を遂行できるほどに大人に達しました。トルコでの生活の条件とヨーロッパや各国での生活の条件は違いがあること、伝統や習慣が異なっている理由から協会の要求を拒否します。協会の要求は私達の生活様式や伝統と異なっています。」と話した。

■重要な理由ではない

裁判所は10月3日に行われた裁判を棄却し、結婚へ許可を与えなかった。裁判所は高速で下された決定の理由を説明した。理由付きの決定において、トルコ民事法では「裁判官は非常時や、大変重要な理由によって16歳になった男性または女性の結婚を許可できる」判決があることを示しながら、要約して以下の判定が下された。

■「若年者の利益にならない」

「資料内容に載っている全ての証拠とともに下された判定は:結婚への許可申請が、トルコ民事法によると結婚許可が与えられるのは非常時であることが必要とされることが認識されている。
原告と、結婚の要求がされている若年者が婚約をさせられた事、婚約者が何度も通っているという噂話の原因になったというような事実は裁判所としては重要でたいへんな理由として受け入れられない。

資料内容において証拠が見られた具体的な事実において非常時ではないことがわかっている。配偶者と社会的観点から高い重要性を持つ結婚の、年齢と肉体・精神的な成長に留意して、許可を申請された若年者の利益にならない判断に辿り着いたことにより裁判が棄却される決断が必要である。」


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翻訳者:竹田史佳
記事ID:56452