ギュル元大統領、最高裁判所の憲法裁判所攻撃を批判

2023年11月09日付 Cumhuriyet 紙
アブドゥラー・ギュル前大統領は憲法裁判所のアタライ判決に対する最高裁判所の判断を批評し、「民主主義と憲法の枠組みを十分理解して、この司法の混乱を速やかに解決する必要がある」と述べた。

アブドゥラー・ギュル前大統領は、[ゲズィ公園裁判で拘束中であるトルコ労働者党ハタイ選出国会議員である]ジャン・アタライ氏に対する憲法裁判所の判決を最高裁判所が認めずに、憲法裁判所の裁判官達に関し刑事告発を行ったことについて論評した。ギュル氏は[インターネット紙]T24紙のムラト・サブンジュ記者に語り、最高裁判所が採った判断は「説明不能」と述べた。

ギュル氏の発言は以下の通りである。

「最高司法機関の権限と責任は憲法に明確に記されているにも関わらず、最高裁判所が昨日下した判断は説明不能である。かつては憲法裁判所が自由を侵害する後見的な判決を出すと批判し拒否しはしたが、私たちは憲法に従い、必要なことをおこなってきた。憲法裁判所の人権条約に沿った自由を認定する判決、及びこうした判決を下した裁判官たちを、最高裁判所が標的にするのは全くの間違いであった。法制度と司法に対する信頼を損なわないことは至極重要である。また、この司法の混乱は、経済政策や外交政策の実行に際してトルコの評判を傷つけ、政府を困難な状況に陥らせるものであり、民主主義と憲法の枠組みを十分理解して速やかに解決する必要がある。」


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:芝田幸恵
記事ID:56686