リチャード・フォーク元国連人権理事会特別報告者「大量虐殺の責任は国連安保理に」本紙インタビュー(1)

2023年11月02日付 Jam-e Jam 紙

 間違いなく、最近のパレスチナ情勢の最も主要な敗北者は国連である。たとえ、国連のグテーレス事務総長が自らの発言の中で、ガザにおけるシオニストの犯罪について述べたとしても、国連の構造とシステムが生み出した実際的な結果は、ガザ地区とヨルダン川西岸地区でのイスラエル政府による犯罪継続以外の何ものでもない。

 このような状況の中で、ガザで数千人もの罪のない子どもや女性たちが殺害されているにもかかわらず、なぜエルサレム占領政権[イスラエル]に対して一つの声明も決議も採択されないのかということに、国際世論は驚き、怒りを覚えている。このことに関して、元国連人権理事会パレスチナ人権問題特別報告者のリチャード・フォーク教授にインタビューを行った。

◆昨今のガザでの戦争において、パレスチナ人の大量虐殺は、シオニスト政権により公然と行われる継続的な犯罪に変わっている。その一方で、こうした犯罪に対する国連の真剣な措置に関する報道はありません。このような複雑な状況をどのように分析しますか。

― 今日、いかなる悲劇がパレスチナで起きているのか我々は皆知っています。ガザは何年にもわたって、シオニストらによる永続的な封鎖下に置かれています。しかも、それは国連安保理の考えにより行われているのです!言い換えれば、ガザで起きていることの責任はこの組織、国連安保理にもあるのです。パレスチナで行われている犯罪と罪のない子どもたちの大量虐殺が、人権侵害の具体的な証拠とみなされることは明らかです。それにもかかわらず国連が沈黙している理由は、この組織の構造とアメリカ(とその同盟国)のロビー活動の力にその根があります。欧米諸国のロビイストらが、国連の構造を支配しているのです。そしてご覧の通り、国連事務総長のような人物がイスラエルの犯罪に対し一部批判的な発言をすると、アメリカから激しい反発を受けるのです。つまり、こうした欠陥のある構造が問題なのです。

―(2)に続く―


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翻訳者:TA
記事ID:56706