アミールアブドッラーヒヤーン外相の覚え書き|人間性への悲歌(1)

2023年12月02日付 Iran 紙

 イラン外相は覚え書きの中で、シオニスト政権による48日間のガザ侵攻を非難しつつ、国際人道法の規定の法的地位と道義的有効性が重大な試練に晒されているとの認識を示した。

【イラン電子版】ホセイン・アミールアブドッラーヒヤーン外相は覚え書きに次のように記した;

 シオニスト政権によるガザ侵攻の48日間、国際人道法の規定の法的な地位と倫理的な有効性が重大な試練に晒され、占領者の存在が国際的な法制度の有効性に対し臆面もなく挑戦を仕掛けた。このような状況において、シオニスト政権当局が「動物のような人間」といった人間の本質を否定する発言を行ったり、あるいはまたパレスチナ人の人間性に疑問を投げかけたりしている中で、国際社会は国際人道法の規定の適用をいかにして要求できようか⁉ そう、政治という屠殺場において人間性が犠牲となるとき、何よりも人類こそが哀悼されるべきなのである!

 2023年10月7日[イラン暦1402年メフル月15日]の出来事が、火のないところより起こらなかったのは明らかである。シオニスト政権という不吉な現象は、1948年以降、罪を犯し続け、占領状態の固定化を行っている。こうした犯罪の多くが歴史のページの隙間から零れ落ち、そしてまた多くが政治の暗室にて忘れ去られてしまっているのだ。

 一方で明らかなのは、占領政権に対し戦うことは、抑圧されたパレスチナの人々の正当な権利だということである。侵略の出発点は、1948年のシオニスト政権の占領開始に遡る。国際法において、正当な防衛に対する自衛を謳う攻撃は認められていない。欺瞞的な詭弁の罠に陥ってはいけないのは、極めて明白である。ガザ地区で起こっていることは、実際のところ、占領政権による犯罪の継続なのである。したがって10月7日の作戦は自決権から生まれたものというだけでなく、シオニスト政権の長年の占領に対する正当な反応でもある。戦略的な面においても、イスラーム抵抗運動の英雄的な作戦はシオニスト政権の偽りの権威とその無敗神話を打ち砕き、この偽りの政権を幾層にもなる危機に内から直面させたのである。

−(2)に続く−


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翻訳者:TS
記事ID:56880