アミールアブドッラーヒヤーン外相の覚え書き|人間性への悲歌(2)

2023年12月02日付 Iran 紙

−(続き)−
 1949年のジュネーブ4条約は、武力紛争を人道的方法で解決しようとする人類の歴史的努力のエッセンスと考えられており、それらの共通第1条によれば、全ての政府はその規定を順守する責務を負っているばかりではなく、他国がその規定を遵守するよう保証しなければならない。それにも関わらず、現在に至るまで2万人以上が殺されており、そのうちの70%が子どもと女性である。負傷数はこの数字の4倍に上る。この数は、パレスチナでは日々増え続けているが、人道的原則の度重なる侵害に対して国際社会は依然として呆然としているのみである。

 このような状況においては、必要性と均衡性の原則について語ることはおそらくできないだろう。なぜなら、これらの原則は正当な目的が存在している時に関わるものだからである。しかるに一方で、パレスチナのガザと西岸地区における紛争は、根本的に不当な戦争である。これに関して、軍事的な拠点と民間の施設の区別の原則を適用し得るが、これは可能な限り最も残酷な形で侵害されている。負傷者らを救助するはずの病院や医療センターは、攻撃の主要な標的そのものになってしまった。ガザ地区の全人口230万人、子どもたち、女性たち、男性たちの一人一人が占領者らの無差別攻撃にさらされた。

−(3)に続く−


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翻訳者:KY
記事ID:56921