ボスニアのセルビア人リーダー、独立宣言を予告

2023年12月28日付 Cumhuriyet 紙

ボスニア・ヘルツェゴビナの2つの主体のうちの1つであるスルプスカ共和国(RS)の最高指導者であるミロラド・ドディク氏は、数週間以内に独立を宣言する可能性があると述べた。

独立宣言は、ボスニア・ヘルツェゴビナの2つの主体のうちの1つであるスルプスカ共和国のミロラド・ドディク代表からなされた。

ドディク氏は公式テレビ局RTRSとのインタビューで、ボスニア・ヘルツェゴビナ上級代表のクリスティアン・シュミット氏がスルプスカ共和国内の不動産の地位に関する規制をボスニア・ヘルツェゴビナに有利に決議すれば、独立に向けた一歩を踏み出すことができると述べた。

ボスニアのセルビア人指導者である同氏は、ボスニア・ヘルツェゴビナから分離する場合に国際的な軍事介入から守ってくれる友人がいると述べ、シュミット上級代表が1月にこの法律を制定すれば、スルプスカ共和国人民議会が臨時会議を開いて独立を決定すると脅した。

■「EU軍が両主体間の国境に配備されることを期待」

同セルビア人指導者は、独立決定がスルプスカ共和国内でボシュニャク人やクロアチア人が密集して住んでいるボスニア・ヘルツェゴビナ連邦(FBiH)との国境を閉鎖することを意味するものではないと述べ、必要に応じて閉鎖が行われると主張した。ドディク氏は、「ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦の誰かがスルプスカ共和国をあえて攻撃するとは予想していない。こうした状況でどのような措置を講じるべきかを検討する。」と述べた。また同氏は、「EU軍が両主体間の境界に配備され、接触が阻止されることを期待している」と述べた。

ドディク氏は、そのようなシナリオではアメリカ人は怒り、介入を求めるだろうと主張し、スルプスカ共和国の友人たちはそのようなことを許さないと思うと付け加えた。

■ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦内務大臣ウサク氏からドディク氏への回答

ドディク氏の発言に反応して、ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦のラモ・イサク内務大臣は、もしドディク氏が11時に独立を宣言すれば、11時1分には投獄されるだろうと述べた。ドディク氏に向かって、イサク大臣はこう言った。「公言しておく。勇気を出して試してみろ。成功しないだろう。もうボスニア・ヘルツェゴビナの社会を汚染し、恐怖、憎しみ、紛争、不寛容の種を蒔くのをやめろ。」

■ボスニア・ヘルツェゴビナにおける不動産の共有の問題

ボスニア・ヘルツェゴビナ連邦内のスルプスカ共和国は、同国の不動産は1992年から1995年の間の戦争を終結させたデイトン和平協定の枠組みの中で与えられたと主張している。この問題に関しボスニア・ヘルツェゴビナ憲法裁判所の判決では、不動産の使用権は両主体に帰属し、処分権は国家に帰属するとの見解を示しているにもかかわらず、議論は続いている。

スルプスカ共和国人民議会(NSRS)は、2022年末に不動産がスルプスカ共和国に帰属すると宣言する物議を醸す決定を採択したが、この決定は施行前にボスニア・ヘルツェゴビナのクリスチャン・シュミット上級代表によって保留された。ボスニア・ヘルツェゴビナ憲法裁判所も今年3月に問題の法律を廃止した。


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翻訳者:上野明莉
記事ID:57014