今年は松の実が豊作

2024年03月04日付 Cumhuriyet 紙

「煙の出ない工場」であるコザク高原で人々の顔がほほ笑む。松笠の実り具合は20%から60%に上昇した。

イズミル県ベルガマ郡にあり、トルコの松の実の倉庫として知られるコザク高原では収穫量の増加に向けたプロジェクトは実を結んでいる。松笠の実り具合が20%から60%に上昇した一方、地域住民は来年も収穫量が増えることを望んでいる。

トルコの松の実の収穫量の80%を占めるイズミル県ベルガマ郡にあるコザク高原でここ最近見られた収穫量の減少を止めるため、農業森林省森林総局によって行われた収穫量増加プロジェクトは、実を結び始めた。収穫を始めた地域住民は、前年が20%であった松笠の収穫量は、もはや60%に達し、将来に関しては希望が増えたと述べた。地域で検証を行うためコザク・カラベリレル地区にあるイタリアカサマツの森にやってきたイズミル森林地区ザフェル・デリンジェ地域局長は、ここでベルガマ森林局シャヒン・ドネルタシュ局長とフェリドゥン・カヤ地区長から事業に関する情報を得た。

■同時に11のプロジェクトを進めていた

イズミル森林地区ザフェル・デリンジェ地域局長は、地域住民が「煙の出ない工場」と呼んでいたベルガマ郡コザク地域の、最も重要な収入源であるイタリアカサマツの木々では、ここ10年間起こっていた収穫量の減少を止めるため日々解決に近付いていたと述べ、事業に関する会見を開いた。デリンジェ地域局長は、「我が国のこの分野で活動するほぼ全ての大学と科学者を闘いに巻き込みながら、同時に11のプロジェクトを進めていた。特に減少していた受粉を増やすためのプロジェクトの中で静電気圧システムを用いて受粉がより早くより継続的であるようにすることに努めた。私達は、健康な花粉を使用しながら、受粉の成功率を上昇させ、イタリアカサマツの木の免疫システムの強化に努めた。また、同時に種を傷つけるマツヘリカメムシという名の昆虫の悪影響を減らすよう努め、実が落ちるのを妨げるよう努めた。私達が地域で行っている調査と地域住民からのフィードバックが示しているのは、20%台まで落ちた松笠の収穫量が最近60%台にまで上昇した状態である。これも私達の希望とモチベーションを上昇させている。」と述べた。

■支援につき農業森林省へ感謝

カラヴェリレル村住民のタフスィン・コルジュルさんは、イタリアカサマツ松林で見られ、収穫量減少の原因となった病気以前には、1軒当たり4トンから5トンの松の実が収穫されたと述べた。昨年、久しぶりに3トンまで収穫でき、今年は4トンを期待しているとした。農業森林省へ支援につき感謝していると述べたコルジュさんは、「私達は30年間この地域で松の実の生産に携わっている。私達の最も重要な収入源である。私は10歳からこの仕事に携わっているが、残念ながら、2009年以降、収穫量が減少し始めた。行われた科学調査では、収穫量の減少はハエのような虫と地球温暖化による気候変動といった原因が導いたと言われた。20%台に落ちた収穫量が、農業森林省によって実施された事業でもはや60%台にまで上昇し、再び、以前のように多くの収入がある、実りのある日々に戻れる希望と喜びを感じている。活動に貢献してくれた国の全ての関係者に感謝している。」と述べた。

食卓や食品産業に欠かすことの出来ない素材である松の実が、皮つきで1キロ当たり600リラ(約2838円)、皮をむいたものは1200リラ(約5677円)から市場で売られている。コザク高原のイタリアカサマツの林から住民は1軒当たり50万(約236万5447円)から80万リラ(約378万4715円)の年間収入を得ている。


この記事の原文はこちら

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:新井慧
記事ID:57471