レバノン:レバノンでの二国家解決(4)

2024年03月11日付 al-Mudun 紙

■「ヒズブッラー」と戦争に反対する勢力:パレスチナ、そしてレバノンにおける二国家解決

【本紙:ムニール・ラビーウ】

懸念の浮上

これらの提案はレバノン全体を包摂しておらず、まるでレバノンの様々な地域で残っている武器を度外視しているかのように、武器の撤去はこの地域のみに及ぶものとなっている。この種のいかなる合意は、例えば政治的バランスをめぐるヒズブッラーとの同意や、こうした合意の結果として同党が将来果たすことになる役割など、同党の対抗勢力が恐れる政治的影響をもつことは間違いない。

これらすべての懸念は現在浮上し、想起されている。そして、これらの懸念に「パレスチナとレバノンにおける二国家解決」という表現をあてた者もいる。またここ最近では、ヒズブッラーへの降伏や同党への国家の明け渡しを拒否すること、また選択肢がおそらく同組織との離別や分離であるとの、同様の言説が溢れかえっている。この場合、分散型金融、拡張型分権などの専門用語を使うことができる。しかしその結果と目的が意味するところは、明確な意味も境界も構成要素もない2つの地域で2つの当事者の政治的分離を実現することにある。

(5)に進む

(3)に戻る


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:大森耀太
記事ID:57504