エルドアンの総括「AKP支持者が棄権」

2024年04月03日付 Cumhuriyet 紙
公正発展党のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は公正発展党本部で行われた中央執行委員会の会合で議長役を務めた。

議長役を務めた中央執行委員会の会合で発言した公正発展党のレジェプ・タイイプ・エルドアン大統領は、選挙結果が表した構図を評価した。

公正発展党関係者から得られた情報によれば、党として得票率が44.3%から35.5%に、民主同盟としては 51.6%から40.5%へと低下していることが注目された。

◾️「支持者は投票に向かわなかった」

公正発展党が深刻な得票の減少を被ったと強調したエルドアン大統領は、この根本的な原因は10ヶ月前に公正発展党に投票した有権者が今回は投票に向かわなかったことであると指摘した。

エルドアン大統領は、2024年の選挙の投票率は2019年に比べて6ポイント減少し、この6ポイントの減少のほとんどを公正発展党支持者が占めていると述べた。

大統領は、3月31日に行われた統一地方選挙で公正発展党支持者が投票に向かわなかったことには、党組織、党本部、候補者に原因があると強調し、候補者選定のプロセスも含み、これらについて長い時間をかけて検証することが必要であり、この点において必要なあらゆる対策を取るべきと強調した。

◾️「生活費の高騰が投票に直撃」

公正発展党のエルドアン大統領は、国民が投票箱に怒りをぶつけた他の理由として、生活費の高騰、新型コロナウイルスの流行に端を発し、ウクライナ危機によって深刻化したインフレの影響をあげた。

エルドアン大統領は、幹部に向けたメッセージの中で、年金受給者が深刻なインフレによって、最も暮らしの安らぎを失った社会的階層であると言及しながら、「年金受給者の不満を様々な県を訪問した際に既に認識していた。5千リラの一時支払い金、50%の増額、その他の措置によって、予算の規律を乱すことなく、この圧力を軽減しようとした。しかし成功しなかった。」と述べた。

◾️失った県と郡について議論

エルドアン大統領は「ガザ地区の危機のように、できる全てのことを行い代償を払った問題でも政治的攻撃を回避できず、一部の人々を納得させることができなかった。これらに関する長所と短所を含めた評価を必ずや行う」と述べた。

会合では「傲慢病」に注目したエルドアン大統領は「ここを手始めに、県、郡、町の組織に、自治体首長、国会議員、官僚機構にまで及ぶ障害に直面しているのだ。しかし、国民の内から誕生した政党の最大の敵は、国民との間に壁を築くことだ。私たちは、この政党の中に、その地位に関係なく『不問の』者は一人もいないことを国民に示す。必ずやこの自己批判の過程では、私たちが選挙協力して戦うが敗れた県・郡、アマスヤ、キュタフヤ、クルッカレにように二つの政党が別々に戦い、共和人民党に勝利をもたらした県・郡の状況について議論する。」と述べた。

◾️22年で初めての敗北を強調

「党創設からたった15ヶ月後に我々を政権に適しているとし、たった10ヶ月前の選挙では我々の政党を明らかに第1党とし、これまで経験した全ての選挙で常に我々を支援し、つまり過去22年間の全17回の選挙で投票箱を我々のためにいっぱいにした国民が、3月31日では我々を共和人民党の背後にどうして追いやったのか、とてもよく分析しなければならない。」と評価したエルドアン大統領は、票の損失だけでなく、熱い想いと精神の損失も明白にあったと述べた。

◾️「誰も3月31日の結果から逃れられない」

公正発展党のエルドアン大統領は、この結果を国民になすりつけることは無能で無自覚な者のやることだと強調し、「欠点、欠陥、間違いを国民に求めるのは、我々の伝統では決してない。我々の政治生活のどの時期でも、そのような手段に訴えたことはなかったし、今もそのような手段に訴えるつもりはない。はっきり言っておくが、私を含め、この会合に参加している友人の誰もが、3月31日の選挙結果の責任を免れることはできない。他人の責任を追及する前に、私たち自身の責任を追及する。まずは自分に、その後に相手だ。」と述べた。

◾️「太陽に晒される氷のように溶け続ける」

様々な都市で起こった票の低下を一つの原因や問題に要約することは「易きに流れること」であると述べたエルドアン大統領は、ハタイを一つの成功例として幹部たちに提示した。

「欠陥、過ち、意図、裏切りがどこかにあれば、それらについて対処するのが我々の務めである。他のいかなる、神様お守りください、より大きな災害、より衝撃的な損失が生じることを妨げることはできない。」と発言したエルドアン大統領は、国民が伝えたメッセージは極めて明確であると述べた。

大統領は最後に、「自分たちの過ちを凝視し体制を立て直すか、太陽に晒される氷のように溶け続けるかだ。または徹底的に我々のやるべきことを完璧に行うか、より重い代償を払うことを免れないかだ。国民との心の架け橋を今一度強化するか、私たちが批判している政党のようになるのを止めることはできないかだ。誰1人として、22年間の蓄積、22年間の厳しい闘いを無駄にし、失うのを認めないし、そうはさせないつもりである。」との発言で会合を締め括った。


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翻訳者:伊藤颯汰
記事ID:57606