ノウルーズの世界的な都 サナンダジ(2)

2024年03月19日付 Hamshahri 紙

(続き)

◆元日の行事

 サナンダジの子どもたちや若者たちは、お正月まで僅かのこの時期に、「ヘ・ラーウェ・マラーウェ(He Laweh Malaweh)」の行事のことに思いを寄せる。彼らは家々を訪れ、戸をたたき、クルド語で「ヘ・ラーウェ・マラーウェ」と言う。これは、あなたの息子は花婿に、あなたの娘は花嫁になれるように、という意味である。その後に、その家の主たちが彼らに贈り物を与える。昔は、この時与えられる最も良い贈り物というのは、鶏卵であった。鶏卵は、新生と再生の象徴とされるため、最も良い贈り物とされ、非常に価値が高かったのである。

 コルデスターン州におけるノウルーズに関するもう一つの風習として、「ヘテリ・メテリ(Hehteri, Mehteri)」がある。これは、子どもたちが元日に行う風習である。村々では、数人のグループの中の年長者たちが屋根の小窓からショールを投げ下ろして、「へ・テリ・メ・テリ・シェティクマン・ブ・べへ・ネ・ビン・チェペリ (Heh Tehri, Meh Tehri, Shetikman Bu Bekhe Neh Bin Chepehri)」と言う。これは、私たちの贈り物を囲いの中にもってこい、ということである。つまり、家主が彼らのために何らかのものをショールで包んでおくように、ということである。

 ミールノウルーズィー、もしくは、アミール・バハーリーもまた、年が変わった後に見られる風習の一つである。ミールノウルーズィーは村人の一人で、区域や街区に立って、路地や市場の人々の不道徳さなどを非難する。また刑吏が、醜悪な行為を広める人々を罰するために、彼の儀礼的な判決を執行する。

 クルド人たちの間に根強く残っているその他の風習の一つが、「ハーンチェイェ・アルース」の行事である。クルド人たちは、ノウルーズに、婚約した花嫁たちや夫方の家に嫁いだ少女たちへ、ハーンチェを持っていく。新婦の新年の饗膳は、ハーンチェとして知られており、新郎は婚約者のために、とある贈りものを準備する。そしてその贈り物を、乾燥果物、甘いもの、そして果物と共に婚約者のもとへ持っていく。女性方の家族は、ノウルーズの初日を彼女たちの夫の家で過ごす新婦らにハーンチェを持っていくのである。



◆新年のお祭りとラマザーン

 ノウルーズは、互いに寄り添い、団結し、心を一つにするための好機である。ここ数日、サナンダジで行われているこの風習に加えて、ノウルーズのお祭りは、エスファンド月29日[西暦3月19日]に22ゴラーン・スタジアムの6000人収容のホールで行われる。コルデスターン州の[サナンダジ市]文化担当副市長であるファルシード・サラヴァーティー氏は、これに関し、本紙に次のように述べている。「ノウルーズの行事の大部分はサナンダジ近郊の村々で行われるが、サナンダジはノウルーズの世界的な都であるため、エスファンド月最終日には、遠方や近郊からサナンダジを訪れる観光客や市民も参加して祝賀の式典やダンスも行われる。ノウルーズの祝祭とラマザーン月が重なることで、この行事はより盛り上がることだろう。」


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:SK
記事ID:57634