ヨーロッパ:パレスチナ国家承認をめぐる動向

2024年04月13日付 al-Quds al-Arabi 紙
■フランス、欧州のパレスチナ国家承認を妨害してアングロサクソン側に加担

【ロンドン:本紙】

スペインをはじめとする多くのヨーロッパ諸国はパレスチナを国家として承認する意向であるが、パレスチナ問題に常に特別な同情を寄せてきたはずのフランスは、そうした自国の外交方針とは異なる立場をとり、この承認に対するヨーロッパ最大の妨害者へと変貌を遂げ、スペインの主導を懸念の目で見ている。こうしたフランスの立場は、フランスが国際政治のなかで、どれほど独立性を失っているかを確認する複合的な見積もりの結果として見ることができる。

・スペインが主導権を握り、フランスが妨害する

パレスチナ国家を承認するために、多くのヨーロッパ諸国が協調しようとしている。スペインは、フランス、ドイツ、欧州委員会の否定的な態度にもかかわらず、この政治的イニシアチブを主導している。スペインのほか、アイルランド、ノルウェー、マルタ、スロベニアがパレスチナ国家を承認する予定である。欧州では既にポーランド、ブルガリア、ルーマニア、キプロス、チェコ共和国などがパレスチナを承認しており、最新の承認は2014年のスウェーデンによるものである。スペイン政府の見解では、パレスチナ国家の承認は、一方では二国家解決策を擁護する国際的現実に沿ったものであり、他方では国際紛争の主要な原因を排除することによって欧州の安全保障を強化するものである。スペインのリーダーシップによる欧州の承認は、6月の欧州選挙直後に行われるかもしれない。

(後略)


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翻訳者:鶴田さくら
記事ID:57679