パレスチナ大使「トルコの対イスラエル貿易断絶は具体的な一歩」

2024年05月05日付 Milliyet 紙

トルコがイスラエルとの貿易関係を完全に断絶することに関して、在アンカラパレスチナ大使のムスタファ氏が「トルコの決断は、国際法に違反している国家への影響を意図した具体的な一歩を示した」と述べた。

ガザへ空から人道支援を送り込む試みへの妨害を受けて、最初に4月9日から特定の製品に対するイスラエルへの輸出制限を決定したトルコは、5月2日に二国間の貿易関係を完全に停止した。在アンカラパレスチナ大使のファエド・ムスタファ氏は、(イスラエルが)ガザに持続的に十分な量の人道支援の供与を許可するまで有効なことが明らかにされているこの決定について、本紙にコメントした。

■動向を追っていく

電話で連絡をとった大使は以下のように述べた。「トルコ政府にはこの前進に対して感謝しています」という言葉から始めた話の中で、「これがトルコ国民の友愛的な価値観と信念に基づく筋の通った行動であることが伺えます。トルコのこの決断は、我々に対し占領と抑圧を行い、国際法に違反している国家への影響を意図した具体的な一歩を示しています。パレスチナ・トルコ間の貿易関係は活発で発展したものであり、トルコのこの制裁はパレスチナ経済ではなくイスラエル経済を標的としています。パレスチナ・トルコ間の貿易を妨害するためにイスラエルがどんな報復措置をとるのかどうか、確認されるまでこの事態の動向を追っていくつもりです。知っておくべきは、トルコがパレスチナの有数の貿易相手でありこの状態の継続が確保されるように我々は努めていくということです。」

■イスラエルは妨害した

トルコがイスラエルの攻撃が始まってからガザ地区に野戦病院の準備と設置を計画したこと、そして必要な設備と物資をエル・アリシュ空港と港に輸送したことを前置きしたムスタファ氏は、「しかしながらイスラエルは、この物資のガザへの搬入を妨害し、トルコの野戦病院建設にも許可を与えませんでした。イスラエルはこれだけにとどまらず、ガザ地区の燃えた他の病院と一緒にガザ地区で唯一の癌治療院であるパレスチナ・トルコ友好病院をも破壊しました。」と話した。

■経済相がアンカラを訪問予定

パレスチナの経済省とトルコの貿易省間で交渉と会談が行われたことを明かした大使のムスタファ氏は、「公式使節団の団長である国家経済大臣ムハンマド・エルアムール氏が、貿易相のオメル・ボラット氏と面会するため、近々アンカラを訪問します。」と述べた。


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翻訳者:松田麻歩
記事ID:57852