ガザ:黒い布で覆われたガザのイード・フィトル

2025年03月30日付 al-Quds al-Arabi 紙

■イード・フィトル初日:ガザは黒い布で覆われ、子どもたちは白い布に包まれる

【ガザ:本紙】

祝福すべきイード・フィトルの日にガザは黒で覆われ、イスラエルの攻撃で殺された子どもや男性、女性は新しい服の代わりに白い屍衣を着せられた。通常のイードの挨拶や訪問の代わりに、何十万人もの避難民を含む住民は期待と恐怖のなかで暮らしていた。

イスラエルの空爆と砲撃の音は、イード明けにモスクのスピーカーから鳴り響く慣れ親しんだタクビールの代わりに、さらに大きくなった。

ガザ地区南部ハーン・ユーニス市の西部にある避難キャンプへの空爆で死亡した姉妹の写真がSNSで拡散されている。彼女らは新しい服を着ていたが、体から流れ出た血で服は変色していた。拡散された写真の1枚には、同じく空爆で亡くなった父親の隣にいる彼女に対して、父親がイードのお金を持って手を差し伸べている姿が写っていた。

これはガザ地区の人々が経験した2回目のイード・フィトル、イード・アドハーを含めると3回目のイードであるが、イスラエルの殺戮装置は世界の注目のなかで、、またイスラエルに武器や資金を供給している国々の支援のもとで、ガザの人々に対するジェノサイドを続けている。

ハーン・ユーニス市のシャイフ・ナースィル地区で起きた爆撃で家と夫を失った、5人の子供の母親、ウンム・ハサン・ラカーンさんはこう語る。「私たちはかつて、子どもたちと一緒にイードを祝い、新しい服を用意し、お菓子を作るのを待ち望んでいました。でも今はテントで暮らしていて、何も持っていません。愛する人たちが土の下にいる間、どのようにしてイードを祝えるというのでしょうか?」

(後略)


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翻訳者:中原葉
記事ID:59899