ヨルダン:イスラエル占領軍がヨルダン川西岸地区に侵入
2025年04月16日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イスラエル軍がヨルダン川西岸内の複数の地域や町に侵入
【ラマッラー:本紙】
政府系メディアや複数の目撃者が伝えたところによると、イスラエル占領軍は火曜日の夕方、占領下のヨルダン川西岸のいくつかの地域や町に突入した。その際彼らはパレスチナ人住民に対する一連の襲撃を行い、住民の羊を奪ったという。
目撃者らは、イスラエル占領軍がブルドーザーとともにヨルダン川西岸北部のナーブルス市東部に侵入し、兵士たちを家々の屋上や通りに展開したうえで、複数の軍事検問所を設置したと語った。
さらに目撃者らは「これらの措置は通常、入植者らがナーブルス市内の『ヨセフの墓』を襲撃する前に行われ、それにともないドローンが地域に飛ばされる」と付け加えた。
「ヨセフの墓」はパレスチナ自治政府の管轄下にあるナーブルス市の東端に位置しており、「ユダヤ人たち」は、1967年のイスラエルによるヨルダン川西岸占領以来、それを聖なる霊廟とみなしてきた。
ユダヤ人たちは「預言者ヨセフ(ヤコブの息子)の遺骨がエジプトから運ばれ、この場所に埋葬された」と主張しているが、考古学者たちはこの説の真実性を否定し、霊廟は設立から数世紀しか経っておらず、「ヨセフ・ドゥワイカート」という名のムスリム聖職者の墓であることを明らかにしている。
ヨルダン川西岸北部では、パレスチナの国営通信『ワファー』が、「装甲車『イータン』2両に支援された占領軍が、トゥールカルム市東部のアナブター、バルアー、カフル・ラバドといった諸町に侵入した」と伝えた。
さらに同通信は、これらの部隊が通りを巡回し、展開された歩兵部隊は若者たちを追跡してそのうちの数名を拘束し、彼らに現場で尋問を行ったと伝えた。またその間、音響爆弾が投擲されたが、逮捕者については報告されていないという。
ヨルダン川西岸中部に関しては、パレスチナ国営通信『ワファー』が、イスラエル軍がラマッラー北部のムガイヤル町とスィルワード町に侵入し、複数の農業用テントを破壊したと伝えた。
(後略)
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翻訳者:福田陸人
記事ID:59972