スッル・スレイヤー・オンデル心臓発作手術、危篤―DEM党
2025年04月16日付 Medyescope 紙

人民の平等と民主主義党(DEM党)のスッル・スレイヤー・オンデル氏が心臓疾患のため、イスタンブルで病院に搬送された。大動脈解離と診断されたオンデル氏は手術を受けた。病院側が行った最新の発表によると、手術は12時間続いた。オンデル氏は手術後に集中治療室へ運ばれた。医師たちの最新の発表によると、オンデル氏は依然として重体だ。
DEM党の広報部による発表で、DEM党イムラル島代表団のメンバーであり、国会副議長であるスッル・スレイヤー・オンデル氏が深刻な心臓疾患により病院に搬送されたと伝えられた。
DEM党の発表では、オンデル氏が大動脈解離であると明らかにされた。
「国会副議長、そしてDEM党イムラル島代表団のメンバーであるオンデル氏が心臓疾患のため、4月15日火曜日の23時からイスタンブルの搬送先の病院で手術を受けた。
大動脈解離により行われている外科的処置は現在も続いており、オンデル氏の容態は依然として予断を許さない状況が続いている。
県共同代表、国会議員、党幹部らが病院で状況を注視しており、共同党首もイスタンブルに向かっている。健康省及びインスタンブル県知事局もこの事態に深く関わっている。」
◾️病院の発表:「依然として重体」
病院が行った発表では手術が12時間続き、オンデル氏の容態は依然として重体であると明らかにされた。
(以下、病院による声明文)
「スッル・スレイヤー・オンデル氏は、112救急車スタッフによって脈がなく、気管挿管された状態で心肺蘇生(心臓・肺マッサージ)を受けながら、2025年4月15日 22時41分ごろに当院救急外来へ搬送されました。
救急治療室において約10分間の心肺蘇生が行われた後、自発循環が回復し、脈拍が確認されました。緊急心エコー検査の結果、タイプ1大動脈解離(心臓から出る大動脈、弓部大動脈および下行大動脈を含む全ての大動脈壁層への出血)が確認されました。
その後、23時05分に再び不整脈が発生し、脈と血流が停止しました。心臓マッサージが行われ、患者は緊急で手術室へと搬送され、23時35分に手術が開始されました。
手術では、右冠動脈から始まり全大動脈に及ぶ大動脈解離が確認されました。続いて、右冠動脈には冠動脈バイパス手術が施され、大動脈弁の交換および大動脈全体にわたるグラフト置換と吻合(ふんごう)処置が完了しました。
しかし、これほど広範囲の解離が心筋に血液を送る右冠動脈にまで及んでいたため、手術工程自体は成功したものの、心臓の右半分はよく収縮せず、左半分は十分に機能している状況です。
約12時間に及ぶ手術の後、オンデル氏はECMO(体外式膜型人工肺)による補助下で、集中治療室(ICU)へ移されました。
生命の危険が続いています。
ご報告申し上げます。」
フローレンス・ナイチンゲール病院の医師らが、オンデル氏の容態について説明を行った。医師らは、大動脈解離は心臓血管外科において最も治療が困難な病態の一つであると述べた。
説明の中で医師らは、オンデル氏が大動脈解離を患っただけでなく、心停止も経験したことを明らかにし、最近の事例でも最も重篤な症例の一つであるとも述べた。
発表によると、オンデル氏の容態は依然として重体だ。
◾️ハティモウッラル:「彼はこの困難を乗り越える」
DEM党のトゥライ・ハティモウッラル共同代表は、病院の前で会見を行った。ハティモウッラル共同代表は「手術は数時間に及んでおり、さらに時間がかかると見込んでいます。医師たちが我々に伝えた情報です。この間に、敬愛する報道関係者、医療従事者、医師、最初に対応してくれた看護師の皆さん、そして病院を訪れてくださった知事、電話をくださったり、関心を寄せてくださったりした政党代表、国会議員の皆さん、そして私たちの大切な国民の皆様に心から感謝申し上げます。
スッル・スレイヤー・オンデル氏はこれまでに数々の困難を乗り越えてきました。私たちは、今回の困難も必ず乗り越えると信じています。この手術もきっと無事に終えて、健康な状態で再び日常生活を送れるものと信じています。ご連絡をくださった方々、ご心配をいただいた皆様に、改めて感謝申し上げます。オンデル氏の健康に関して新たな情報が入り次第、皆様にお伝えしてまいります。」と述べた。
◾️「我々が得た情報では、手術はかなりうまくいった」
DEM党のハッキャーリ県選出の国会議員オヌル・ドゥシュンメズ氏は、ANKA通信社に対して次のように語った。スッル・スレイヤ-・オンデル氏は、心拍が望ましいレベルに達していないため、依然として手術室内で経過観察されており、容体が安定すれば1時間半後に集中治療室(ICU)へ移される予定だという。
ドュシュンメズ議員は以下のように述べた。
「手術が成功したとの情報が私たちに届いています。心拍は確保されたものの、まだ望ましいレベルには至っていないため、しばらく経過観察が続き、その後集中治療室へと移される予定です。これは私たちにとって希望の持てる知らせです。私たちは、オンデル氏の粘り強い性格と、きっとこの手術も無事に乗り越えると信じていました。現在得られている最新の情報では、手術はかなり成功し、もし心拍が目標レベルに達すればICUに移され、そこで72時間の経過観察が行われるということです。」
◾️エルドアン大統領が電話でお見舞い
与党公正発展党(AKP)党首であり、トルコ共和国大統領のレジェプ・タイイップ・エルドアン氏は、ペルヴィン・ブルダン氏に2度電話をかけ、スッル・スレイヤ-・オンデル氏の健康状態について「お見舞いの言葉」を伝えた。
エルドアン氏は次のように述べた:
「必要なことはすべて行います。どうかご安心ください。」
◾️イマムオール氏:「兄弟愛と平和のための活動を再び続けられることを心より願っています」
イスタンブル市長のエクレム・イマムオール氏も、オンデル氏にお見舞いの言葉を寄せた。
「治療が無事に成功し、再び兄弟愛と平和のための活動を続けられるようになることを心より願っています。オンデル氏に、至高なる神が一日も早い回復を[もたらすよう]お祈り申し上げます。」
◾️DEM党へのお見舞いの電話相次ぐ
オンデル氏の健康状態が明らかになった後、昨日深夜から多くの人々が病院前で待機を続けている。
トゥライ・ハティモウッラル氏とトゥンジェル・バクルハン氏の共同党首、イムラル島代表団メンバーのペルヴィン・ブルダン氏、党会派副代表・国会議員たちは、予定をキャンセルして病院に駆けつけた。
また以下の政党代表や政治家たちがDEM党関係者に電話をかけ、お見舞いの言葉を伝えた。
民族主義者行動党(MHP)デヴレット・バフチェリ党首 、共和人民党(CHP)オズギュル・オゼル党首 、善良党ミュサヴァト・デルヴィショール党首、至福党マフムト・アルカン党首、民主進歩(DEVA)党アリ・ババジャン党首、未来党アフメト・ダヴトオール党首、労働党(EMEP)セイット・アスラン党首 、母国党ドウ・ペリンチェク氏、AKPの代表者たち、ヌマン・クルトゥルムシュ国会議長、ムスタファ・シェントプ前国会議長、クルディスタン民主党メスウト・バルザーニ党首、クルディスタン地域政府(KRG)ネチルヴァン・バルザーニ大統領、さらに、アレヴィ派諸団体からはアレヴィ・ビルリキ財団(ABF)、トルコ・アレヴィ連盟(ADFE)、欧州アレヴィ連合(AABK)、ピール・スルタン・アブダル・アレヴィ文化協会、ハジュ・ベクタシュ文化財団、多数の団体関係者や、CHPの元党首であるムラト・カラヤルチン氏とヒクメット・チェティン氏も、お見舞いの電話を寄せた。
◾️アブドゥッラー・ギュル氏が病院を訪問
第11代トルコ共和国大統領アブドゥッラー・ギュル氏は、直接病院を訪問した。
トルコ労働者党(TİP)のエルカン・バシュ党首や、連立を組む政党および構成団体のメンバーたちも、引き続き病院での待機を続けている。
イスタンブル県ダヴト・ギュル県知事も、最初の段階で病院を訪れ、行われた医療処置について説明を受けた。
前トルコ共和国大統領のアブドゥッラー・ギュル氏も病院を訪れ、共同党首や関係者にお見舞いの言葉を伝えた。
病院を訪問した政治家の中には、CHPイスタンブル県支部長のオズギュル・チェリク氏、イスタンブル市副市長ヌリ・アスラン氏、CHP所属の区市長たち、および国会議員のセズギン・タンルクル氏、ギュルセル・テキン氏、ムスタファ・サルウル氏、トゥンジャイ・オズカン氏も含まれていた。また、マフスン・クルムズギュル氏をはじめとするオンデル氏の芸術家仲間たちも、病院を訪れた。
◾️国会は2日間休会
トルコ大国民議会(TBMM)からの発表によると、今日と明日の本会議は開かれないことが通知された。
◾️オメル・チェリク氏が病院を訪問
与党AKPのオメル・チェリク報道官は、スッル・スレイヤー・オンデル氏が治療を受けている病院を訪問した。
チェリク氏は次のように述べた。
「オンデル氏は政治家としても芸術家としても、人生の多くの困難を経験し、それらと力強く闘ってきた、強い個性と人格を持つ人物です。私たち全員の願い、祈りは、この困難な時期も健康な形で乗り越えることです。」
さらにチェリク氏はこう続けた。
「時おり一緒に話す機会があるたびに、この病気の話が出てくることがありました。私たちはいつも『もっと健康に気を付けて』と伝えていましたが、彼は毎回こう言っていたのです。『いい日々にたどり着こう、平和な日々を迎えよう。テロのないトルコという目標に達したら、その後はどうにでもなる。命の預け先はアッラーだ』と。私たちは常に『どうか健康を大事にして』『気を付けて』と声をかけてきました。国会では時に通常勤務時間が終わってからの立法作業、ここ最近の国会では夜遅くまで、よく一緒に語り合っていました。」
◾️ヌマン・クルトゥルムシュ氏も病院を訪問
ヌマン・クルトゥルムシュ国会議長も病院を訪れた。訪問後、病院前で記者団に対して次のように述べた。
「昨夜、オンデル氏が病院に搬送されたその瞬間から、私たちは彼の健康状態を非常に注意深く見守ってきました。今日はその容体を再度自分の目で確認するために病院を訪れました。友人、仲間、そして多くの人々がここに集まっています。ありがたいことに、医師たちは最初の瞬間から、必要な対応を医学上のあらゆる手段を尽くして行ってくれました。
現在もオンデル氏の容体は深刻なままです。希望の持てる経過もいくつか見られますが、このようなことについて説明するのは私たちではなく医師の役目です。この出来事が伝わると同時に、多くの人々が善意による願いを寄せてくれました。私たちもそれを見守ってきました。オンデル氏は、人として極めて立派な人物です。あらゆる人々と良い関係を築くのに長けた力を持ち、政治家としても国と国民を愛する人でした。彼の人間性は、この病状の中であらためて多くの人々によって明らかにされました。私たちは、彼が一日も早く健康な姿で再び戻ってきてくれることを願っています。祈っています。どうやらこれからしばらくは様子を見る期間になるようです。すべては最良の環境下で、適切に管理されていることをお伝えしたいと思います。神が、最良の形で彼を回復させますように。彼のご家族、ご友人、そして国民の皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。」
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翻訳者:橋本響
記事ID:59974