イスタンブルをマグニチュード6.2の地震が襲った。ナジ・ギョルル教授は、地震に関する発表を行った。
マルマラ海で不安を引き起こしたマグニチュード4.0の最初の地震が起きてすぐ、イスタンブルはマグニチュード6.2の地震で揺れた。トルコ災害緊急事態対策庁(AFAD)による発表によれば、イスタンブルのシリヴリ地区沖を震源とするマグニチュード6.2の地震が発生した。これに関して、ナジ・ギョルル教授が発表をした。内容は以下の通り。
「イスタンブルのマルマラ海にあるクムブルガズ断層上では、頻繁に地震が起きています。様々なマグニチュードで。これらは、マルマラ海で予想されている大地震ではありません。これらの地震は、この断層が蓄積した圧力を高めています。言い換えると、断層を破断へと追い込んでいます。ここで起きる本震は、もっと大きく、マグニチュード7以上になるでしょう。
地震は、地震が起きたときには話せないほど重要な話題です。地震が起きていないときに話して対策する必要があります。これを、まず政府、次に自治体、それから国民が手を取り合って都市を地震に備える必要があります。都市再開発や建物を建てることは、都市を地震に備えることではありません。地震に耐性のある都市とは、全く別のものです。今や、必要なことは、国民がやるべきです。国民が行うべきは、監視と監督です。」
■専門家たちが警告
専門家たちは、イスタンブルで発生した地震の後、都市の危険な建物に立ち入らないよう警告した。
イスタンブル・アレル大学工学部土木工学科、学科長メフメト・ファティフ・アルタン教授は、アナドル通信(AA)の記者に対し、トルコで大地震があった北アナトリア断層線は1999年ギョルジュク地震によって破断し、イスタンブルにまで達していると説明した。
シリヴリからアダラルまで伸びており、これまで破断していなかった断層線のシリヴリ部分が破断したと明らかにしたアルタン教授は、「マルマラ地震は私たちにとって重要です。なぜなら、マルマラ地震は人口の大多数に影響を及ぼす地震であり、イスタンブルでも建築ストックが地震に耐性がなく、大地震が起きれば、倒壊しないとしてもとても大きな被害を受けるだろうと私たちは言ってきました。イスタンブルは、地震に対して未だ準備ができておらず、このような大地震が起きれば倒壊します。この地震から私たちは次のことに気を付けなければなりません。データによれば、マグニチュードは6.2です。M6より上の規模の地震は、大地震です。これから次の大地震が起きるかもしれないし、より大きな地震がくる可能性もあります。双子地震というものがあり、カフラマンマラシュ地震で私たちはそれを経験しました。1999年地震でも、同様に双子地震を経験しました。今夜やこれから一週間は、より一層注意する必要があります。大地震がまた発生する可能性を、私たちは考慮に入れる必要があります。もし、これが独立した地震であれば、余震も小さくはなく、M6.2より小さくなることを条件にM5.9でもあり得ます。」と話した。
アルタン教授は、「現在M6.2の地震を経験した古い建物は必ず構造体が損傷していますが、市民の皆さんはこれに気づかないかもしれません。余震が起きた場合、残念ながら大地震でなくても倒壊する可能性があります。現在、M5~5.5の規模の地震でさえ倒壊しうる建物ができてしまっています。2000年以前の建物は、それぞれ検査させる必要があります。この地震によって、イスタンブルにとって現在の建築ストックにおける危険性はさらに増大しました。アヴジュラル、ゼイティンブルヌのような、マルマラ海沿岸に特により近い地区では、追加の検査をすることが有益かもしれません。」と警告した。
■「北アナトリア断層線で発生したと知られている」
ユルドゥズ工科大学(YTÜ)土木工学科のユルダクル・アイギョルメズ准教授は、シリヴリ沖のM6.2の地震の後、M4.4、M4.9の2回の余震があったと述べた。
この地震が、前震か本震か現時点では分からないと述べたアイギョルメズ准教授は、「北アナトリア断層線で発生したことは知られていますが、完全にはわかりません。後になって分かるかもしれません。現段階で行うべき最重要事項は、危険のある建物の近くや内部にいないようにすることです。このことに特に注意を払うべきです。なぜなら、地震の余震が起きるかどうかははっきりしていないため、注意が必要だからです。」と述べた。
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翻訳者:田端咲希
記事ID:60002