イエメン:米軍による難民収容所の空爆でアフリカ国籍の68人が死亡

2025年04月28日付 al-Mudun 紙

■イエメン北部の難民収容所に対する米国の爆撃により少なくとも68人が死亡

【本紙】

アンサールッラー(フースィー派)系のメディアが月曜日に報じたところによると、イエメン北部の同派の拠点であるサアダ市にあるアフリカ人難民収容センターに対する米国主導の爆撃により、少なくとも68人が死亡した。同メディアによれば、米国政府はイランに支援された同派を標的に、ほぼ毎日爆撃作戦を行っている。

フースィー派に属するマスィーラ・チャンネルは民間防衛隊の話として、「サアダ市にある不法移民センターを狙った米軍の侵略により、アフリカ人難民の68人が死亡、47人が負傷した」と報じた。

また同チャンネルは、フースィー派の内務省の声明を引用し、「その全てがアフリカ国籍である移民115人を収容するセンターを狙った米国の意図的な攻撃により、数十人が死亡し、負傷者も多数出た」と報じた。

同省は、サアダ拘置所の内部にある同センターは、「国際移住機関および赤十字国際委員会」の監督下にあると述べた。

マスィーラ・チャンネルは、救助隊員らが遺体や怪我人を救助するために瓦礫や石を取り除くなかで、センターの屋根が完全に破壊された様子を映したビデオクリップを放送した。このビデオでは、数々の遺体が床に広がり、怪我人らが痛みにうめくなかで、人々が「担架を持ってこい」と叫ぶのが聞こえた。

米軍によるこの爆撃は、首都サナアに対する別の爆撃によって、子どもや女性を含む計8人が殺害された数時間後にあたる月曜日の朝に発生した。

同チャンネルによると、サナアに対する空襲はこの地域にある3軒の家屋を標的とするものであった。

<800の標的>

イスラエルと米国に対するイランの「抵抗枢軸」の一部であるフースィー派は、イスラエルとハマースの間の戦争においてガザを支援すると宣言している。

イエメンにおけるフースィー派の地域は、米国政府が3月15日に、紅海とアデン湾における彼らの攻撃を止めるために、彼らに対する軍事作戦の開始を発表して以来、毎日のように空襲にさらされている。

日曜日の夜には、米軍は3月中旬以降イエメンで800以上の標的を爆撃し、その結果グループ指導部のメンバーを含む数百人のフースィー派戦闘員を殺害したと発表した。

米中央軍中東司令部は声明で、「軍事作戦(ラフ・ライダー作戦)の開始以来、米中央軍は800以上の標的を爆撃した。これらの攻撃により、数百人のフースィー派の戦闘員と、数人のフースィー派司令官を殺害した」と述べた。

また中央軍によれば、「これらの攻撃により、多くの指揮統制施設、防空システム、最新兵器製造施設、最新武器保管施設が破壊された」という。


この記事の原文はこちら
原文をPDFファイルで見る

同じジャンルの記事を見る


翻訳者:鈴木美織
記事ID:60025