イラク:フサイン外務大臣がシリアに対する制裁の撤廃を要求
2025年04月29日付 al-Quds al-Arabi 紙
■イラクがシリアに対する制裁を撤廃し、シリア国民の苦しみを終わらせるよう求める
【バグダード:本紙】
イラクのフアード・フサイン副首相兼外務大臣は、自国政府と米国政府の間で、経済開発やエネルギー安全保障の問題に焦点をあてた新たな戦略対話ラウンドを開始する準備について明らかにした。同時にフサイン氏は、シリアへの制裁が同国国民にもたらした人道的苦難を理由に、米国および欧州の当局者らに対してこれを撤廃するよう求めたことを明らかにした。あわせて、シリアの統一と安定を確保し、同国の全ての構成要素の権利を守るような包括的な政治的解決を推進する重要性を強調した。
戦略的協力
イラク外務省の別の声明によると、フサイン氏は、米国の首都ワシントンで同国の研究機関が主催し、中東情勢を専門とする第一線の研究者・専門家らが参加した円卓会議に出席した際、地域および国際的な展開をめぐるイラク政府のビジョンについてブリーフィングを行った。さらに同氏は、「様々な分野、特にテロとの戦いや地域の安全保障・安定の強化といった分野において、イラクと米国の間で戦略的協力を継続」する重要性を強調した。
さらに「テロの脅威に立ち向かい、テロ組織『イスラーム国』の再興を防ぐイラクの取り組みを支援するための、情報・安全保障面での協力」の重要性を指摘した。
フサイン氏は、米国との二国間関係の文脈で、「米国政府との戦略的パートナーシップの強化に向けたイラクの意欲」を明らかにした。また「今年中に両国間で新たな戦略対話ラウンドを開催するための準備が進められている」としつつ、その目的として「経済・投資・教育・医療分野での相互協力の深化と、友好関係にある両国民の利益に資するかたちでの学術・文化交流の拡大」を挙げた。
(後略)
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翻訳者:田中友萌
記事ID:60036