アルジェリア:「国家のアイデンティティを侮辱」したUAEの番組を非難
2025年05月03日付 al-Quds al-Arabi 紙
■「アマジグ性を中傷した」歴史家との対談番組の放送直後、アルジェリアの国営テレビがUAEを攻撃し、「倍返しの報復」を警告
【アルジェリア:本紙】
アルジェリア国営テレビは、UAEのチャンネル「スカイニュース・アラビーヤ」が、歴史学者ムハンマド・アミーン・ビルギース氏を特集する番組を放送したことを受けて、同国を激しく攻撃した。同氏はアルジェリア憲法によって国家のアイデンティティの構成要素とされるアマジグ性を「フランスのシオニズムによる創作物」であると主張した。
同チャンネルはフェイスブックページへの投稿で、「人工国家であるUAEによるメディア上の危険なエスカレーションが存在し、これはアルジェリア国民の統一とアイデンティティに関するあらゆるレッドラインを越えている」と述べた。またこれが、「古くから根付くアルジェリア国民の基本的価値観を危険に晒すもので、その起源と深い歴史に疑問を抱かせる試み」であると指摘した。
続けて、「抵抗の歴史を持つアルジェリアに対するUAEの攻撃は、根幹や真なる主権を欠く混成的な存在による絶望的な試みにほかならない」とした。そして歴史学者ムハンマド・アミーン・ビルギース氏を名指しして、「UAEは歴史的言説を売り物にするイデオロギー屋を悪用することで、不和を作り出し、イデオロギーの毒を撒き散らす工場へと変化しつつある」と述べた。
さらに投稿では、「自国の統一を守るため、数百万分の犠牲を払ってきたアルジェリアは挑発に屈せず、その基本的価値観やアイデンティティ、帰属の原則への侵害を決して許さない」と強調した。また、「アルジェリア国民のアイデンティティを侵害したメディアの扇動は、道徳的に、また民衆レベルにおいて問責されることになるだろうとした。
(後略)
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翻訳者:田中友萌
記事ID:60062